「釣りを始めてみたいけど、道具を揃えるだけで1万円以上かかるのでは?」と思っていませんか。実はダイソーやセリアなどの100均ショップには、110円から1,100円で買える釣り竿がラインナップされていて、仕掛けやエサ入れなどの小物まで一式揃えられる時代になりました。この記事では100均釣り竿の全ラインナップから性能比較、狙える魚種、失敗しない使い方、そして釣具メーカーの入門竿との比較まで、初心者が知りたい情報をすべてまとめました。読み終わる頃には「まず100均で試してみよう」と思えるはずです。
・100均釣り竿の種類と価格帯別の特徴(110円〜1,100円)
・ダイソーとセリアの品揃え・品質の違い
・100均釣り竿で実際に狙える魚種と釣り方
・釣具メーカーの入門竿と比較した場合のコスパ判定
100均釣り竿のラインナップは意外と豊富|110円〜1,100円で選べる4タイプ
110円の竹竿タイプ|子どもの釣り遊びにちょうどいい
110円で買えるのは全長約1m前後の竹竿タイプです。リールは付いておらず、竿先に糸を結んで使うシンプルな延べ竿の構造になっています。ザリガニ釣りや小川のハヤ・タナゴなど、手のひらサイズの小魚を相手にするなら十分に楽しめます。竹素材なので軽く、小さな子どもでも片手で持てる点が魅力です。ただし竿の長さが短いため、足場の高い堤防や護岸では水面に仕掛けが届かないケースがあります。公園の池や浅い用水路など、水面が近い場所で使うのが前提と考えてください。素材が天然竹のため、個体差で曲がりや節の位置にバラつきがあることも覚えておきましょう。
330円の短めロッド|持ち運びやすさ重視のコンパクト設計
330円クラスになると、グラスファイバー製の振り出し式ロッドが登場します。仕舞寸法は約40cm前後で、リュックやトートバッグに入るサイズ感です。伸ばすと全長120〜150cm程度になり、堤防や管理釣り場の足場からでも水面に仕掛けを落とせます。110円の竹竿と比べると耐久性が格段に上がり、20cm程度の魚なら問題なくやり取りできます。電車やバスで釣り場に向かう人にとって、この携帯性は大きなメリットです。注意点としては、ガイド(糸を通すリング)が付いていないモデルが多いため、リールを付けて投げ釣りをする用途には向いていません。延べ竿として足元に仕掛けを落とす使い方が基本です。
550円のリール付きセット|ちょい投げデビューができる
550円のセットにはロッドとスピニングリールがセットになった商品があります。ロッドの全長は約1.6〜1.8mで、リールには3号のナイロンラインがあらかじめ巻かれています。これ1つ買えば「投げる」動作が体験できるため、キャスティングの練習にもってこいです。堤防でのサビキ釣りやちょい投げで、アジ・イワシ・ハゼなどの小型魚を狙うなら実用レベルに達しています。ただしリールのドラグ性能(魚が引いたときに糸を出す機能)はほぼないに等しく、25cmを超える魚がかかると竿が耐えられてもリールが巻けなくなることがあります。あくまで「小物釣り専用」と割り切って使うのがポイントです。
1,100円の本格振り出しロッド|サビキ釣りなら主力になれる
ダイソーの1,100円ロッドは全長約2.1mの振り出し式で、100均釣り竿の中では最も本格的なモデルです。ガイドが5〜6個付いており、リールを装着して仕掛けを投げられます。竿の調子(曲がり方)は先調子気味で、サビキ仕掛けのアタリが手元に伝わりやすい設計です。実際にサビキ釣りで使うと、20cm前後のアジやサバを抜き上げても折れる心配はほとんどありません。1,100円という価格で「投げる・誘う・掛ける・取り込む」の一連の動作ができるのは、数年前なら考えられなかったコスパです。弱点はロッドのガイドリングがプラスチック製のため、PEラインを使い続けるとガイドに溝が入る可能性がある点です。ナイロンライン3〜4号との組み合わせが無難です。
100均釣り竿の品揃えは店舗によって大きく異なります。特に1,100円のロッドは大型店舗でしか置いていないことが多いため、事前にダイソーの公式ネットストアで在庫のある店舗を調べてから行くと無駄足を防げます。
100均釣り竿の性能を価格帯別にチェック|どこまで釣りに使える?
竿の素材と耐久性|グラスファイバーとカーボンの違い
100均釣り竿の素材は基本的にグラスファイバーか竹です。カーボンロッドは100均では販売されていません。グラスファイバーは重量がカーボンの約1.5倍ありますが、粘りが強く折れにくいという特性があります。つまり100均釣り竿は「重いけど丈夫」という傾向です。1,100円のロッドで約150〜180gと、同じ長さの釣具メーカー製カーボンロッド(90〜120g)に比べると重さを感じます。ただし2m前後のロッドなら重さの差は片手で持ってもそこまで気にならないレベルです。3時間以上の長時間釣行では腕の疲労に差が出てくるため、竿受け(ロッドホルダー)を100均で一緒に買っておくと快適に釣りが続けられます。
ガイドとリールシートの精度|実用上の限界ライン
330円以上のロッドにはガイド(糸を通すリング)が付いていますが、素材はプラスチックまたはステンレス線を曲げたものです。釣具メーカー製のSiCガイドやチタンフレームと比べると、摩擦抵抗が大きく糸の滑りが悪くなります。飛距離で言えば同じ仕掛けを投げても、メーカー製ロッドより2〜3割飛距離が落ちると考えてください。リールシート(リールを固定する部分)もプラスチック製で、強く締め込むとネジ山がつぶれることがあります。リールを装着するときは「手でギュッと締めて止まるところまで」で十分です。工具で締めるのは厳禁。実用上は30m以内のちょい投げとサビキ釣りなら問題なく使えますが、遠投が必要なカゴ釣りやジギングには力不足です。
竿の長さ別おすすめ用途|短い竿と長い竿で釣れる魚が変わる
100均釣り竿は大きく分けて1m前後・1.5m前後・2m前後の3種類の長さがあります。1m前後の竹竿は水面が近い場所でのザリガニ釣りや小魚の観察向きです。1.5m前後のロッドは堤防の足元にサビキ仕掛けを落としてアジ・イワシを狙うのに適しています。2m前後のロッドならちょい投げでハゼやキス、サビキ釣りでアジ・サバ・イワシと幅広い魚種をカバーできます。管理釣り場でヘラブナを狙う場合は、竿の長さが足りないことが多いため100均釣り竿は不向きです。ヘラブナ釣りでは最低でも2.4m(8尺)以上の専用竿が基本となります。
| 価格帯 | 竿の長さ | 素材 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|
| 110円 | 約1m | 竹 | ザリガニ・小魚遊び |
| 330円 | 約1.2〜1.5m | グラスファイバー | 堤防の足元サビキ |
| 550円 | 約1.6〜1.8m | グラスファイバー | ちょい投げ・サビキ |
| 1,100円 | 約2.1m | グラスファイバー | サビキ・ちょい投げ全般 |
ダイソーとセリアの100均釣り竿を比較|品揃え・品質の違いはどこに出る?
ダイソーの釣り竿|種類の多さと価格帯の幅広さが強み
ダイソーは100均の中で最も釣具に力を入れているブランドです。竿だけで110円・330円・550円・1,100円の4価格帯をカバーしており、リール・仕掛け・ルアー・タックルボックスまで一式揃えられます。特に1,100円のリール付きロッドセットは「とりあえず釣りを始めたい」人にとってワンストップで買い物が終わる便利さがあります。店舗の釣具コーナーも年々拡大しており、大型店舗では専用の棚が1列まるごと釣具で埋まっていることもあります。品質面では550円以上のモデルからロッドの仕上げが安定しており、ガイドのぐらつきやリールシートの緩みが少なくなる印象です。
セリアの釣り竿|シンプルだが小物の質が高い
セリアの釣り竿は種類が限られており、基本的には110円の延べ竿タイプが中心です。ダイソーのようにリール付きセットや1,100円の本格ロッドは取り扱いがありません。一方で、セリアは釣りの小物類の品質に定評があります。ジグヘッド・ワーム・スナップ付きサルカンなどの仕掛けパーツは、釣具メーカー製と比べても遜色ないクオリティです。竿はダイソーで買い、小物はセリアで揃えるという使い分けをしている釣り人も少なくありません。注意点として、セリアは店舗によって釣具の取り扱い自体がないケースもあるため、来店前に電話で確認するのが確実です。
キャンドゥ・ワッツの釣り竿事情|選択肢は限られる
キャンドゥやワッツなどの100均チェーンでも、一部店舗で釣り竿が販売されています。ただしラインナップはダイソーやセリアに比べると少なく、110円の竹竿か簡易的な延べ竿が中心です。リール付きセットや500円以上のモデルは見かけることがほぼありません。わざわざ足を運ぶよりも、品揃えの充実したダイソーの大型店舗を選んだほうが効率的です。ただしキャンドゥで売られている釣り用バケツや仕掛け収納ケースは使い勝手がよく、小物を補う目的なら立ち寄る価値はあります。100均釣り竿をメインで買うなら、第一候補はダイソー、小物の補充にセリアという優先順位がおすすめです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ダイソーは4価格帯から選べる リール付きセットがあり初心者に便利 大型店舗なら仕掛け・小物も一式揃う |
セリアは竿の種類が少ない キャンドゥ・ワッツは品揃えが不安定 店舗による在庫差が大きい |
狙える魚種と釣り方|サビキ・ちょい投げ・延べ竿それぞれ解説
サビキ釣りでアジ・イワシ・サバ|100均釣り竿が最も活きる釣り方
100均釣り竿の性能を最大限に引き出せるのがサビキ釣りです。堤防の足元にサビキ仕掛けを落とし、カゴにアミエビを詰めて上下に誘うだけなので、キャスティング技術が不要です。1,100円のロッドなら2号〜3号のサビキ仕掛けをセットでき、15〜20cmのアジやイワシを1日で数十匹釣ることも可能です。仕掛けもダイソーで110円のサビキセットが売られているため、竿・リール・仕掛け・カゴの合計が2,000円以内で収まります。注意点は竿の長さが2m前後のため、足場が2m以上高い堤防では仕掛けの上げ下ろしがしにくくなること。海面までの高さが1.5m以内の漁港や護岸を選ぶと快適に釣れます。
ちょい投げでハゼ・キス・カレイ|飛距離20mで勝負する
550円以上のリール付き100均釣り竿なら、ちょい投げ釣りにも挑戦できます。天秤オモリ5〜8号に投げ仕掛けをセットし、10〜20m先のポイントに投入してハゼやキスを狙います。特にハゼは河口や港内の浅場に多く、遠投の必要がないため100均釣り竿との相性が抜群です。ハゼ釣りのシーズンは7月〜11月で、夏場は岸から5m以内の超近距離にいることも珍しくありません。キスを狙う場合は砂浜からの投げ釣りになりますが、100均ロッドの飛距離では沖のポイントに届かないことが多いため、河口付近の砂地を選ぶのがコツです。カレイは冬場に港内に入ってくる個体を狙えますが、30cm以上の良型がかかると竿のパワー不足を感じる場面が出てきます。
延べ竿でテナガエビ・タナゴ・フナ|淡水の小物釣りが穴場
110〜330円の延べ竿タイプは、淡水の小物釣りで真価を発揮します。テナガエビは河川の護岸やテトラポッドの隙間に潜んでおり、1m前後の短い竿で十分に届きます。仕掛けは赤虫を小さなハリに付けるだけ。6月〜9月がシーズンで、1時間に10匹以上釣れることもある手軽なターゲットです。タナゴやフナは用水路や小川で狙えます。特にタナゴは5cm前後の小さな魚ですが、色鮮やかで釣り上げたときの美しさに驚く人が多いです。意外と知られていないのが、この「延べ竿+小物釣り」の組み合わせが子どもの釣りデビューに最適だということです。キャスティングの技術が不要で、魚との距離が近く、アタリがダイレクトに手元に伝わるため、釣りの基本である「魚のアタリを感じて合わせる」動作を体で覚えられます。
100均釣り竿でシーバス(スズキ)やクロダイなどの大型魚を狙うのは避けてください。60cm以上の魚がかかると竿が折れるか、リールが巻けなくなる可能性が高いです。100均釣り竿のターゲットは「手のひら〜25cm程度の魚」と考えておくのが安全です。
合わせたい仕掛けと小物|全部100均で揃えたらいくらになる?
サビキ釣りセットを全部100均で組む|合計1,870円の内訳
サビキ釣りに必要な道具をすべてダイソーで揃えた場合の合計金額は約1,870円です。内訳は、ロッド+リールセット1,100円、サビキ仕掛け110円、アミカゴ110円、オモリ110円、バケツ220円、ハサミ110円、フィッシュグリップ110円です。アミエビ(コマセ)だけは100均で売っていないため、釣具店やスーパーで300〜500円程度で購入する必要があります。合計しても2,500円以内で本格的なサビキ釣りの装備が整います。釣具メーカーの入門セットが5,000〜8,000円であることを考えると、半額以下で同じ釣りができる計算です。コマセを入れるカゴは上カゴ式と下カゴ式がありますが、100均で手に入りやすいのは下カゴ式です。初心者には仕掛けのセットが簡単な下カゴ式のほうが使いやすいです。
ちょい投げセットを100均で組む|合計1,540円で始められる
ちょい投げ釣りの装備を100均で組むと、合計約1,540円になります。ロッド+リールセット1,100円、天秤オモリ110円、投げ仕掛け110円、ハサミ110円、エサ入れ110円という構成です。エサは釣具店で青イソメ(1パック400〜600円)を購入します。青イソメはハゼ・キス・カレイと幅広い魚種に効く万能エサです。100均の天秤オモリは5号と8号のセットが売られていることが多く、風が弱い日は5号、風が強い日や潮の流れが速い場所では8号を使い分けます。仕掛けは2本バリのものを選ぶとエサ付けの手間が減り、初心者でも手返しよく釣りが楽しめます。
延べ竿の小物釣りセット|最安440円で釣りができる
最もコストを抑えたいなら、延べ竿の小物釣りがおすすめです。110円の竹竿と110円のウキ仕掛けセット、110円のガン玉オモリ、110円のハリ(針)があれば合計440円で釣りを始められます。エサは近くの土を掘ってミミズを見つけるか、ご飯粒を練って練りエサにすれば0円です。この最安構成でテナガエビやフナが狙えるのですから、「釣りはお金がかかる」という思い込みを覆す組み合わせです。ただし110円の竹竿は穂先が太いため、タナゴのような繊細なアタリは取りにくくなります。タナゴ専門で狙うなら330円のグラスファイバー竿のほうが穂先が細く感度が上です。
100均で買えない必需品リスト|これだけは釣具店で買おう
100均で揃わないアイテムもあります。まずエサ類(アミエビ・青イソメ・赤虫)は生き物のため100均では取り扱いがありません。釣具店かネット通販で購入します。次に予備のリールライン(道糸)です。100均のリールに巻かれている糸は50〜80m程度で、根がかりで切れると釣りが続行できなくなります。予備の3号ナイロンライン(釣具店で300〜500円)を1つ持っておくと安心です。あとはクーラーボックスです。釣った魚を持ち帰る場合、100均の保冷バッグでも代用できますが、氷が溶けやすいため夏場は保冷力のあるクーラーボックス(2,000〜3,000円)があったほうが鮮度を保てます。逆に言えば、この3つ以外はほぼ100均で対応可能です。
100均の釣り道具は「消耗品と割り切れるもの」ほどコスパが高いです。仕掛け・オモリ・カゴ・ハサミなどは使い捨て感覚で気軽に使えます。一方で竿とリールは何度も使ううちに劣化が進むため、釣りにハマったら段階的に釣具メーカー製にステップアップしていくのが賢い順番です。
弱点と失敗しない使い方|壊さないための3つのコツ
失敗パターン1:大物がかかって竿を折る|ドラグ調整という保険をかけよう
100均釣り竿で最も多い失敗が「想定外の大物がかかって竿を折ってしまう」パターンです。堤防のサビキ釣りで30cm以上のサバがかかった、ちょい投げで40cmのクロダイが食ってきた——こうした状況では100均ロッドの強度が限界を迎えます。対策としては、リールのドラグ(糸を出す機構)を少し緩めに設定しておくことです。魚が強く引いたときに糸が出る状態にしておけば、竿に過度な負荷がかからず折れを防げます。ダイソーの550円・1,100円セットのリールにも一応ドラグ機能はあるので、釣りを始める前にドラグを手で引っ張って糸が出ることを確認してください。もし大物がかかったら無理に巻かず、魚が走ったら糸を出し、止まったら巻く、を繰り返すのが基本です。
失敗パターン2:振り出し竿の継ぎ目が固着する|片付け方で寿命が変わる
振り出し式の100均釣り竿で多いトラブルが、竿の継ぎ目が固着して縮められなくなる現象です。原因は海水や砂が継ぎ目に入り込んだまま放置することです。特に海釣りのあとに竿を水洗いせずにそのまま仕舞うと、塩分が結晶化して節が固まってしまいます。対策は「釣りが終わったら真水で竿全体を洗い、継ぎ目を伸ばした状態で乾かしてから仕舞う」ことです。この手間を惜しまなければ、100均釣り竿でも10回以上繰り返し使えます。すでに固着してしまった場合は、ぬるま湯(40℃程度)に継ぎ目部分を5分ほど浸けてから、ゴム手袋を使って回しながら引き抜くと外れることがあります。力任せにねじると竿が割れるので焦らず対処してください。
車の中に放置は厳禁|熱で竿が曲がる温度は60℃
夏場にやりがちなのが、釣り竿を車の中に放置してしまうことです。真夏の車内温度は60℃を超えることがあり、グラスファイバーやプラスチック製のガイドが変形する原因になります。特に100均釣り竿はメーカー製ロッドに比べて耐熱性が低く、50℃程度から軟化が始まるケースもあります。竿が弓なりに曲がったまま戻らなくなると、仕掛けを投げたときにラインが絡む「ライントラブル」が頻発します。車で釣り場に行く場合は、トランクではなく後部座席の日陰に置くか、釣りが終わったら車から出して自宅で保管してください。100均で売っている竿カバー(110円)を被せるだけでも直射日光を防げるため、変形リスクを下げられます。
100均釣り竿に保証書は付いていません。折れたり壊れたりしても交換・修理の対象外です。消耗品と割り切って使い、壊れたら買い替えるのが正しい付き合い方です。1,100円のロッドでも「3回使えれば1回あたり約370円」と考えれば、レンタルロッド(1回500〜1,000円)より安く済みます。
vs 釣具メーカーの入門竿|3,000円〜5,000円の竿と何が違う?
感度と操作性の差|アタリの取りやすさが段違い
釣具メーカー(シマノ・ダイワなど)の入門用ロッドは3,000〜5,000円で購入できます。100均釣り竿との最大の違いは「感度」です。メーカー製ロッドはカーボン含有率が高く、魚が仕掛けに触れた微細な振動が手元まで伝わります。100均のグラスファイバー竿では気づけないような小さなアタリも、メーカー製なら「コンコン」と明確に感じ取れます。この差は特にハゼやキスのちょい投げ釣りで顕著に出ます。ハゼのアタリは「モゾモゾ」という繊細な感触で、100均竿だとアタリに気づかないうちにエサだけ取られていた、ということが起きやすいです。サビキ釣りのように魚が勝手にハリに掛かる釣り方なら感度の差は気にならないため、釣り方によって使い分けるのが賢い選択です。
耐久性と軽さの差|長く使うならメーカー製が逆に安い
メーカー製の入門ロッドは適切にメンテナンスすれば5〜10年使えます。一方、100均釣り竿の実用寿命は使い方にもよりますが5〜15回程度が目安です。ガイドのぐらつき、リールシートの緩み、穂先の折れなどが蓄積し、ある日突然使えなくなることがあります。仮に1,100円の100均竿を10回で買い替え、年に20回釣りに行く人なら年間2,200円のコストです。メーカー製の4,000円のロッドを5年使えば年間800円。長期的に見ればメーカー製のほうがコスパがよいという逆転現象が起きます。重量の差もあり、100均竿150〜180gに対してメーカー製は90〜120gと、1時間以上竿を持ち続ける釣りでは疲労感に差が出ます。
実は「100均で始めてメーカー製にステップアップ」が最強ルート
意外と知られていないのが、100均釣り竿は「買って損のない最初の1本」であるということです。釣りは実際にやってみないと自分に合う釣り方がわかりません。サビキ釣りが好きなのか、ちょい投げが楽しいのか、それとも延べ竿の小物釣りにハマるのか——これは人それぞれです。最初から5,000円のロッドを買って「やっぱり釣りは自分に合わなかった」となれば5,000円が無駄になります。100均釣り竿なら1,100円の出費で「自分が釣りを楽しめるかどうか」を判定できます。楽しいと感じたら、そのとき初めて自分の好きな釣り方に合ったメーカー製ロッドを選べばよいのです。この「100均で試す→好きな釣りを見つける→メーカー製にステップアップ」という流れが、無駄な出費を最小限に抑える最強の始め方です。
| 比較項目 | 100均釣り竿(1,100円) | メーカー入門竿(3,000〜5,000円) |
|---|---|---|
| 素材 | グラスファイバー | カーボン主体 |
| 重量(2m前後) | 150〜180g | 90〜120g |
| 感度 | △(大きなアタリは感知可) | ○(繊細なアタリも取れる) |
| 耐久回数目安 | 5〜15回 | 数百回(5〜10年) |
| 保証 | なし | メーカー保証あり(1年〜) |
| おすすめの人 | お試し・子どもの釣りデビュー | 月1回以上釣りに行く人 |
使うときに知っておきたいマナーとルール
釣り禁止の場所で使わない|「安い竿だから大丈夫」は通用しない
100均釣り竿の手軽さゆえに「公園の池で釣りをしてみよう」「立入禁止の堤防でちょっとだけ」と考える人がいますが、釣り禁止区域での釣りは竿の値段に関係なく違反行為です。自治体によっては条例で罰金が科される場合もあります。釣りをする前に必ずその場所が釣り可能かどうかを確認してください。漁港は漁業者の作業を優先する場所であり、立入禁止区域に入っての釣りはトラブルの原因になります。初心者が安心して竿を出せるのは、海釣り公園・管理釣り場・釣り堀・自治体が開放している護岸などです。こうした場所は足場も整備されており、トイレや売店が併設されていることも多いため、快適に釣りを楽しめます。
ゴミの持ち帰りは絶対|釣り場を守ることが次の釣行を守る
100均の仕掛けやパッケージは釣り場でのゴミになりやすいアイテムです。サビキ仕掛けの袋、オモリのパッケージ、切れたライン、使い終わったカゴなどを放置すると、釣り場が汚れて釣り禁止になるケースが増えています。ゴミ袋を1枚持参し、使った仕掛けやパッケージはすべて持ち帰るのがルールです。特にナイロンラインの切れ端は鳥や海洋生物が絡まる事故の原因になるため、短い切れ端でもポケットに入れて持ち帰ってください。100均で買えるジッパー付き保存袋(110円)をタックルボックスに入れておけば、ゴミをまとめて収納できて便利です。
子どもと一緒に釣りをするときの安全対策|ライフジャケットは100均では買えない
100均釣り竿は子どもの釣りデビューにぴったりですが、安全装備だけは100均で済ませてはいけません。特にライフジャケット(救命胴衣)は命を守る道具であり、国土交通省の型式承認を受けた製品を使う必要があります。子ども用ライフジャケットは釣具店やネット通販で3,000〜5,000円程度で購入できます。堤防や護岸での釣りは水辺の近くに立つため、子どもには必ずライフジャケットを着用させてください。また、釣り針は先端に「カエシ」という引っ掛かりがあり、刺さると簡単には抜けません。子どもがハリを触るときは必ず大人が付き添い、仕掛けのセットやエサ付けは大人が担当するのが安全です。帽子とサングラスも飛んできた仕掛けから目を守る役割があるため、できれば着用しましょう。
まとめ|100均釣り竿は「釣りを始めるハードルを下げてくれる」最高の入口
100均釣り竿は、釣りという趣味の入口を驚くほど低いコストで提供してくれるアイテムです。110円の竹竿からはじまり、1,100円の本格的な振り出しロッドまで、用途と予算に合わせて選べる幅広さがあります。メーカー製ロッドと比べれば感度・軽さ・耐久性で劣る部分はありますが、「まず釣りを体験してみたい」「子どもと一緒に気軽に楽しみたい」という目的なら、100均釣り竿で十分に釣りの楽しさを味わえます。
この記事の要点をまとめます。
- 100均釣り竿は110円〜1,100円の4価格帯があり、サビキ・ちょい投げ・延べ竿の小物釣りに対応できる
- ダイソーが品揃え最多。竿はダイソー、小物はセリアで揃えるのが賢い買い方
- サビキ釣りなら道具一式2,500円以内、延べ竿の小物釣りなら440円から始められる
- ターゲットは手のひら〜25cm程度の魚。大物狙いには向かない
- 使用後は真水で洗い、直射日光を避けて保管すると寿命が延びる
- 月1回以上釣りに行くなら、メーカー製入門ロッド(3,000〜5,000円)へのステップアップが長期的にはコスパがよい
- ライフジャケットなどの安全装備だけは100均で済ませず、信頼できる製品を使う
最初の一歩は、近くのダイソーで1,100円のロッドセットと110円のサビキ仕掛けを買って、近くの漁港に行ってみることです。アジやイワシが群れで回遊しているタイミングなら、初めての1匹は思ったより簡単に出会えます。まずは100均の竿で「魚を釣る感覚」を体験してみてください。その先に、もっと深い釣りの世界が広がっています。
※施設の料金・営業時間などの最新情報は、各施設の公式サイトでご確認ください。

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