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タイラバのリールを探し始めると、カウンター付き・フォールレバー付き・パワーギア・ハイギアと専門用語が並び、どれが自分に必要な機能なのか判断できないまま手が止まってしまいます。同じメーカーの同じシリーズでも、末尾の記号が違うだけで巻き取り量が20cm以上変わることもあり、値段順に並べても答えは出てきません。
結論から言うと、タイラバのリールは「番手」「ギア比」「カウンターの有無」の3点さえ決めれば、候補は数機種まで一気に絞れます。船からまっすぐ落として、まっすぐ等速で巻き上げるという釣り方が決まっているぶん、リールに求められる条件もはっきりしているからです。
この記事では、シマノとダイワの現行機7機種を、メーカー公式のスペックをもとに価格順に並べて比較します。数字の読み方から、入門機で妥協していい部分・いけない部分、買ったあとに釣果を落とす失敗例まで、初めての1台を選ぶ順番どおりに整理しました。
・ベイトとスピニング、タイラバでどちらを選ぶべきかの判断基準
・カウンターとフォールレバーが釣果に効く場面と、なくても困らない条件
・番手・ギア比・巻取り長さの読み方と、初めての1台の決め方
・シマノ/ダイワの現行7機種を本体価格順に比較した一覧
タイラバリールおすすめの前に|「ベイトか、スピニングか」で迷いを消す

タイラバがベイトリール中心になる理由は「まっすぐ落ちて、まっすぐ巻ける」から
タイラバで使うリールは、両軸(ベイト)リールを選ぶのが基本です。理由は釣り方にあります。タイラバは船の真下にヘッドを落とし、着底したらすぐに一定のスピードで巻き上げる釣りで、キャストして遠くを探る場面がほとんどありません。両軸リールはスプールが縦回転するため、糸をまっすぐ落とし、まっすぐ巻き上げる動作に無駄が出ないのです。
もうひとつ大きいのが、水深の管理です。タイラバ用の両軸リールにはICカウンターを搭載したモデルが多く、たとえばダイワ 紅牙X ICのようにカウンター付きで本体価格16,000円のモデルもあります。落とした水深が数字で見えれば、船長のアナウンスした水深と自分のヘッドの位置を合わせられます。
使う場面としては、水深30〜80mを船で流しながら狙う一般的な乗合船が該当します。潮が速い日ほど糸が斜めに入るため、巻き上げのトルクがある両軸リールが有利になります。
注意点もあります。両軸リールはスプールを親指で押さえる操作(サミング)に慣れるまで、糸がふけて絡む「バックラッシュ」が起きます。落とすだけの釣りなので大きなトラブルにはなりませんが、最初の数回はフォール中に軽く指を添える癖をつけてください。
スピニングリールが向くのは「キャストして広く探る」場面
スピニングリールがタイラバで使えないわけではありません。船から軽くキャストして斜めに引いてくる「キャスティングタイラバ」や、水深が浅い場所で船の真下を避けて探りたいときは、スピニングのほうが手数を稼げます。
ただし、スピニングは巻き上げ時にラインローラーで糸の向きが変わるため、同じ速度で巻いていてもヘッドの動きが安定しにくい弱点があります。タイラバは等速巻きの再現性がそのまま釣果に直結するので、ここは無視できません。カウンター付きの機種もほぼ両軸に集中しており、水深管理の面でも不利になります。
向いているのは、すでにシーバスやライトショアジギング用のスピニングタックルを持っていて、まず1回体験してみたいという人です。専用のリールを買う前に釣りそのものが自分に合うか確かめる、という使い方なら合理的です。
逆に、最初から専用タックルをそろえるつもりなら、遠回りになります。両軸リールを1台買ったほうが、結果的に出費は少なく済みます。
手持ちのベイトリールで代用できる条件と、やめたほうがいい条件
バス用やライトジギング用のベイトリールを持っているなら、条件を満たせば流用できます。目安は、PE0.8号から1号を200m以上巻けるスプール容量があり、最大ドラグ力が5kg前後確保できていることです。タイラバ用の現行機はダイワ 紅牙X ICが最大ドラグ力5kg、シマノ エンゲツBB 100PGが6kgなので、この水準を下回るリールは負荷に対して余裕がありません。
具体的には、水深40m前後の浅場を狙う船で、まず数回試すという使い方なら問題は出にくいでしょう。船宿によってはレンタルタックルもあるため、無理に流用する必要はありません。
やめたほうがいいのは、ライン容量が足りないケースです。糸巻量がPE1号で100m程度しかないリールで水深80mを狙うと、ドラグを出された時点で糸が足りなくなります。もうひとつ、海水対応をうたっていない淡水専用のベイトリールは、塩分でギアが傷むため長く使えません。

カウンターは本当に必要?1年目の釣果に効く3つの理由
当たった水深を「再現」できるかどうかが最大の差
タイラバでカウンターが効くのは、アタリが出た水深をもう一度なぞれるからです。真鯛は底べったりにいるとは限らず、その日によって底から5m、10m、15mと浮いている高さが変わります。カウンター付きなら「底から12mでアタった」と数字で記録でき、次の流しで同じ層を丁寧に通せます。
カウンターなしの場合、この再現をハンドルの回転数で数えることになります。シマノ エンゲツBB 100PGは1回転で55cm巻けるので、10回転でおよそ5.5mという計算です。できなくはありませんが、船が流れて水深が変わるたびに数え直しになり、集中力を削られます。
使う場面としてわかりやすいのが、船長から「底から10m巻いてください」と指示が出るタイプの乗合船です。指示が数字で来る以上、数字で応えられる道具のほうが素直です。
注意点として、カウンターの表示はスプールの回転から計算した数値なので、糸が斜めに入る潮の速い日は実際の水深とずれます。数字を絶対視せず、着底のたびにゼロに戻して使うのが前提です。
実は、カウンターなしでも困らない人がいる
意外と知られていませんが、カウンターが不要になる条件もあります。ひとつは、水深が浅く安定した釣り場に通う場合です。水深30m前後で底付近だけを狙うなら、着底からの巻き数で十分に管理できます。もうひとつは、同船者と情報を共有せず自分のペースで巻き続けるスタイルの人です。
カウンターを省いたぶん、リールは軽く安くなります。シマノ エンゲツBB 100PGは自重200gで、カウンター付きのダイワ 紅牙X ICの240gより40g軽い計算です。1日中ハンドルを回し続けるタイラバでは、この差が終盤の集中力に効いてきます。
カウンターの電池が切れると、機種によっては数字が読めなくなります。ダイワ 25紅牙RX IC 150Pのようにセルフ電池交換に対応したモデルなら、自分で交換して釣行を続けられます。長く使う前提なら、電池交換の方式まで確認しておくと安心です。
ただし、慣れてきて「今日はどの層でアタるのか」を追いかけ始めた段階で、カウンターがないことがもどかしくなります。長く続ける見込みがあるなら、最初からカウンター付きを選んだほうが買い替えの回数は減ります。
フォールレバーは何を調整する装置なのか
フォールレバーは、ヘッドが落ちていく速さを手元で調整する機構です。スプールにブレーキをかけて落下速度を落とすと、真鯛がヘッドを見る時間が長くなり、フォール中に食ってくる場面が増えます。シマノ 25エンゲツCT 150PGと23エンゲツプレミアム 150PGはどちらもフォールレバーを搭載しています。
とくに効くのは、潮が速くてヘッドが斜めに飛んでいく日です。ブレーキをかけて落下を遅らせると、糸の角度が立ちやすくなり、着底も取りやすくなります。
| カウンター付きのメリット | カウンター付きのデメリット |
|---|---|
| アタリの出た水深をそのまま再現できる 船長の指示水深に数字で合わせられる 巻きスピードを表示する機種なら等速巻きの練習になる | 同クラスのカウンターなし機より重くなる 電池切れという故障要因が増える 潮が速い日は表示と実際の水深がずれる |

注意点は、フォールレバーを常時使う必要はないということです。潮が緩い日にブレーキをかけすぎると、着底がわかりにくくなって根掛かりの原因になります。まずはフリーで落とし、反応がない時間帯に試す順番が扱いやすいでしょう。カウンター付きベイトリールの考え方は、水深管理が重要な他の船釣りとも共通しています。

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番手・ギア比・巻取り長さ|数字の読み方がわかれば選ぶのは10分で済む

番手は100番と150番、どちらを選ぶか
タイラバ用の両軸リールは、100番クラスと150番クラスに分かれます。結論としては、水深30〜80mの一般的なタイラバなら、どちらを選んでも成立します。違いはライン容量です。
シマノ エンゲツBB 100PGの糸巻量はPE0.8号-250m、1号-200m、1.5号-130m。対してシマノ 25エンゲツCT 150PGはPE0.8号-400m、1号-330m、1.5号-200mと余裕があります。ダイワは紅牙X ICがPE0.8号-300m、1号-200m、紅牙IC 150がPE1号-400m、2号-200mという構成です。
使い分けの目安はシンプルで、通う海域の水深が50mを超えることが多いなら150番クラス、浅場中心で軽さを優先したいなら100番クラスです。100番のほうがボディが小さく、手の小さい人でも握り込みやすい利点があります。
注意したいのは、太い糸を巻く前提で番手を選ぶケースです。タイラバはPE0.8号から1号が主流なので、2号を巻ける容量は多くの人にとって過剰になります。容量を追いかけるより、自重と握りやすさを見たほうが実釣では効きます。
PGとHG、初めの1台はどちらが失敗しにくいか
末尾のPGはパワーギア、HGはハイギアを指します。初めての1台としてはPGが失敗しにくい選択です。ギア比が低いほどハンドルは軽く回り、同じ速度を保ちやすくなるためです。
数字で見ると差は明確です。シマノ エンゲツBB 100PGはギア比5.5で1回転あたり55cm、同じシリーズの100HGはギア比7.2で72cm巻き上げます。ダイワ 紅牙IC 150では、150Pがギア比4.8で54cm、150Hがギア比7.1で80cmと、1回転で26cmも差が出ます。等速巻きを覚える段階でこの差は小さくありません。
巻きの速さは「ギア比」ではなく「1回転あたりの巻取り長さ」で比べます。ギア比5.5でも54cmの機種と62cmの機種があり、スプール径が違えば同じギア比でも巻き上げ量は変わります。カタログでは巻取り長さの数字を見てください。
HGが向くのは、手返しよく回収して手数を増やしたい人や、水深が深く1回の回収に時間がかかる海域に通う人です。慣れてくると、HGで意図的にゆっくり巻くという選択もできます。
デメリットは、HGは巻き上げが重く感じやすいことです。1日で数百回巻き上げる釣りなので、腕が疲れて巻き速度が乱れると、それだけで釣果が落ちます。
ドラグ力5kgと7kgの差はどこで効くのか
最大ドラグ力は、真鯛とのやり取りより「不意の大物」に効く数字です。タイラバ用の現行機は、ダイワ 紅牙X ICと紅牙IC 150が5kg、シマノ エンゲツBB 100PGと25エンゲツCT 150PGが6kg、ダイワ ソルティガIC 100P-DHが7kgという構成になっています。
実際のタイラバでは、ドラグは最大値の3割程度しか使いません。真鯛は口が弱く、締め込みすぎると身切れでバラすためです。つまり5kgでも真鯛相手には十分ということになります。
7kgが効いてくるのは、青物が回っている海域です。ブリやハマチがタイラバに食ってくることは珍しくなく、走られたときに止められるかどうかで結果が変わります。ソルティガIC 100P-DHがPE0.8号-500mというライン容量を持つのも、こうした場面を想定した設計です。
注意点として、ドラグ力の数字が大きいリールほど自重も増えます。ソルティガIC 100P-DHは自重300gで、エンゲツBB 100PGの200gより100g重くなります。狙う魚が真鯛だけなら、重さを背負ってまで最大ドラグ力を追う必要はありません。
右ハンドルと左ハンドルは「竿を持つ手」で決まる
タイラバは片手で竿を保持し、もう一方の手で巻き続ける釣りです。利き手で竿を持ちたい人は逆側のハンドル、利き手で巻きたい人は利き手側のハンドルを選びます。
現行機はどちらも用意されています。ダイワ 25紅牙RX IC 150Pには左巻きの150PLが同じスペックで存在し、紅牙IC 150にも150PL・150L・150HLが並びます。買ってから変更できない部分なので、注文前に必ず確認してください。
迷ったときの基準は、アワセの動作です。タイラバは向こうアワセが基本で、竿を大きくあおる必要がありません。そのため「巻き続けるほうを利き手にする」考え方が合理的で、右利きなら左ハンドルを選ぶ人が増えています。
注意点は、すでに他の釣りでベイトリールを使っている場合です。バスやライトジギングで右巻きに慣れているなら、無理に左へそろえると巻き感が変わって等速を保てなくなります。慣れの優先度は高く見てかまいません。
最初の1台はこの2機種|入門クラスで妥協していい部分・いけない部分
シマノ エンゲツBB 100PG|カウンターを捨てて軽さと剛性を取った1台
タイラバ専用機で最も手を出しやすいのが、シマノ エンゲツBB 100PGです。本体価格16,800円で、ギア比5.5、自重200g、最大ドラグ力6kg、最大巻上長55cm/ハンドル1回転という構成になっています。糸巻量はPE0.8号-250m、1号-200m、1.5号-130m、ベアリング数は4/1です。
特徴は、このクラスで初めてHAGANEボディを採用した点にあります。金属ボディはギアの位置ズレが起きにくく、大きな負荷がかかったときも巻きが乱れにくくなります。2022年7月に登場した現行モデルで、ハンドル長は51mm、スプール径/幅は32mm/22mmです。
向いているのは、年に数回の釣行から始める人と、軽さを優先したい人です。カウンターとフォールレバーは非搭載ですが、着底からの巻き数で管理するスタイルなら不足はありません。同じシリーズの100HGはギア比7.2・最大巻上長72cmなので、手返し重視ならそちらという選び方もできます。
デメリットは、やはりカウンターがないことです。船長から数字で指示が出る乗合船に通うようになると、隣の人が数字で合わせているのを見て物足りなさを感じるでしょう。逆に言えば、そこまで使い込んでから次を選べば、買い替えの判断を間違えません。
自重200gの軽さと金属ボディの剛性を両立した、タイラバ専用の入門機はこちら▼
ダイワ 紅牙X IC|カウンター付きで最も手が届く1台
カウンター付きを最初から選びたいなら、ダイワ 紅牙X ICが基準になります。本体価格16,000円で、ギア比4.9、自重240g、最大ドラグ力5kg、巻取り長さ54cm/ハンドル1回転。糸巻量はPE0.8号-300m、1号-200m、ベアリング数は5/1です。通販では10,902円という価格も確認できますが、販売店によって差があります。
スーパーメタルフレームを採用し、ICカウンターを載せながらこの価格帯に収めた点が評価されています。ハンドルはダブルハンドル100mmで、両手を添えずに一定速度を保ちやすい形状です。
向いているのは、これからタイラバに本腰を入れる人です。ギア比4.9は現行機の中でも低い部類で、巻きが軽く、等速巻きの練習に向きます。水深を数字で追えるので、上達の速度が変わります。
注意点は自重240gという数字です。エンゲツBB 100PGより40g重く、1日中巻き続けると差を感じます。カウンターを取るか軽さを取るかは、通う船の水深で判断してください。
ICカウンター付きでギア比4.9の巻き軽さ、最初の1台に選びやすい1台はこちら▼
入門クラスで起きがちな失敗:巻取り長さを見ずに末尾の記号だけで選ぶ
入門機選びで多い失敗が、PGとHGの記号だけを見て決めてしまうケースです。同じPG表記でも、ダイワ 紅牙X ICは1回転54cm、ダイワ 25紅牙RX IC 150Pは62cmと8cmの差があります。等速巻きの感覚を作る段階でこの差を知らずに買うと、狙った速度が出せません。
原因は、ギア比とスプール径の両方で巻取り量が決まることを見落とす点にあります。対策は単純で、比較するときはギア比ではなく「最大巻上長(cm/ハンドル1回転)」の欄をそろえて見ること。同じ数字なら、あとは自重とカウンターの有無で判断できます。
妥協していいのはベアリング数です。入門クラスの4/1と上位機の13/1では滑らかさに差はありますが、真鯛が釣れるかどうかを分ける要素ではありません。逆に妥協してはいけないのが、ライン容量とボディ剛性です。糸が足りない、ボディがたわむという不具合は、釣行中に取り返しがつきません。
タイラバリールおすすめの中核クラス|長く使う人はここから選ぶ

シマノ 25エンゲツCT 150PG|カウンターとフォールレバーが両方載る
機能をひととおり備えて長く使いたいなら、シマノ 25エンゲツCT 150PGが有力候補です。メーカー希望本体価格は34,800円、通販では25,456円という価格も見られます。ギア比5.8、自重230g、最大ドラグ力6kg、最大巻上長58cm/ハンドル1回転という構成です。
糸巻量はPE0.8号-400m、1号-330m、1.5号-200mと余裕があり、ベアリング数は5BB/2ローラー、ハンドル長55mm、スプール径/幅は32mm/22mm。2025年7月発売の現行モデルで、水深と巻きスピードを表示するデジタルカウンターと、フォール速度を調整するフォールレバーの両方を搭載しています。
向いているのは、シーズン中に月1回以上通う人です。巻きスピードが数字で出るため、「この日は何m/分で当たった」という記録が残り、次の釣行に持ち越せます。感覚だけで覚えるより上達が速くなります。
デメリットは自重230gという数字です。カウンターとフォールレバーを載せたぶん、エンゲツBB 100PGより30g重くなります。軽さを最優先する人には、この重量差が気になるかもしれません。
ダイワ 25紅牙RX IC 150P|1回転62cmとデプスアラームの実用性
ダイワ側の中核機がダイワ 25紅牙RX IC 150Pです。本体価格25,900円で、ギア比5.5、自重235g、最大ドラグ力6kg、巻取り長さ62cm/ハンドル1回転。糸巻量はPE1号-400m、2号-200m、ベアリング数は5/1です。
注目したいのは、ハンドルアーム110mmという長さです。アームが長いほどテコが効いて巻き上げが軽くなり、ギア比5.5でも62cm巻けるため、深場からの回収が速く済みます。ボディにはHYPER ARMED HOUSINGを採用し、負荷がかかってもたわみにくい設計です。
使い勝手の面で効くのがデプスアラームです。設定した水深に達すると知らせてくれるので、カウンターを見続けずに海面や竿先へ意識を向けられます。セルフ電池交換に対応している点も、長く使ううえで安心材料になります。左巻きの150PLも同じスペックで用意されています。
注意点は、糸巻量がPE1号-400mからの設定になっていることです。PE0.8号を使いたい場合は、下巻きを入れて調整する必要があります。ライン選択の自由度は、シマノの0.8号対応機のほうが上です。
入門クラスから買い替えると、何が変わるのか
入門機から中核クラスに移ると、変化がわかりやすいのは3点です。ひとつは巻き上げの軽さで、ハンドル長が51mmから55mm、110mmと伸びることでトルクの掛かり方が変わります。ふたつめは水深管理の精度、3つめはボディ剛性による巻きの安定です。
一方で、真鯛が釣れる確率が何倍にもなるわけではありません。入門機で釣れる魚は入門機で釣れます。買い替えで得られるのは「同じ精度の動作を、1日を通して続けられること」だと考えると判断を誤りません。
| 機種 | カウンター | ギア比 | 自重 | 本体価格 |
|---|---|---|---|---|
| ダイワ 紅牙X IC | あり | 4.9 | 240g | 16,000円 |
| シマノ エンゲツBB 100PG | なし | 5.5 | 200g | 16,800円 |
| ダイワ 25紅牙RX IC 150P | あり | 5.5 | 235g | 25,900円 |
| シマノ 25エンゲツCT 150PG | あり | 5.8 | 230g | 34,800円 |
| シマノ 23エンゲツプレミアム 150PG | あり | 5.8 | 220g | 46,500円 |
| ダイワ 紅牙IC 150 | あり | 6.3 | 235g | 49,300円 |
| ダイワ ソルティガIC 100P-DH | あり | 4.8 | 300g | 73,000円 |
※本体価格は各メーカー公式サイトの表示にもとづく比較(釣りはじめナビ調べ)。ギア比と自重は各シリーズの代表機種の数値です。
年に10回以上通うなら|上位3機種は投資に見合うのか
シマノ 23エンゲツプレミアム 150PG|220gで機能を落とさない
シマノ 23エンゲツプレミアム 150PGは本体価格46,500円。ギア比5.8、自重220g、最大ドラグ力6kg、最大巻上長58cm/ハンドル1回転で、糸巻量はPE0.8号-400m、1号-330m、1.5号-200mです。前作から30g軽量化されており、機能を落とさずに重量を削った点が中核クラスとの違いになります。
搭載機能も充実しています。マイクロモジュールギアによる滑らかな巻き心地に加え、NEWフォールレバーはワンウェイローラーベアリングを組み込み、レバー使用時に巻きが重くなる現象を抑えています。巻上距離アラームは5m・10m・15m・20m・25mから選べ、カウンターを見なくてもタナを刻めます。
向いているのは、シーズン中に10回以上乗る人です。巻き上げ回数が多いほど、220gという自重と巻きの滑らかさが疲労の差になって表れます。150HGはギア比7.4なので、深場での回収速度を求めるならそちらも選択肢です。
デメリットは価格です。中核クラスとの差額を、道具ではなく乗船代に回すという考え方も合理的で、年数回の釣行なら中核クラスで足ります。
ダイワ 紅牙IC 150|6機種から自分の巻き速度を選べる
ダイワ 紅牙IC 150は本体価格49,300円で、自重235g、最大ドラグ力5kg、糸巻量PE1号-400m・2号-200m、ベアリング数6/1という構成です。最大の特徴は機種展開の広さで、150P/150PL/150/150L/150H/150HLの6機種が用意されています。
ギア比は150P/150PLが4.8、150/150Lが6.3、150H/150HLが7.1。巻取り長さは150Pが54cm、150が70cm、150Hが80cmと、同じ価格で3段階の巻き速度から選べます。自分の狙う水深と巻きスピードが固まってきた人ほど、この選択肢の広さが効いてきます。
使う場面としては、真鯛を狙って通いながら、時期によって浅場と深場を行き来する釣り方が挙げられます。深場中心なら150H、丁寧に誘うなら150Pという具合に、釣り場に合わせて指名買いができます。
注意点は最大ドラグ力5kgという数値です。真鯛には十分ですが、青物が濃い海域では余裕が少なくなります。走られる魚が混じる場所に通うなら、次のソルティガICを検討したほうが安心でしょう。
ダイワ ソルティガIC 100P-DH|ディープと大型に対応する最上位
ダイワ ソルティガIC 100P-DHは本体価格73,000円。ギア比4.8、自重300g、最大ドラグ力7kg、巻取り長さ54cm/ハンドル1回転、糸巻量PE0.8号-500m、ベアリング数13/1という設計です。同シリーズには100(ギア比6.3・自重310g・巻取り70cm)、100H-DH(ギア比7.1・自重330g・巻取り80cm)も並びます。
設計面では、高い初期性能を保つハイパードライブデザインを採用し、マグシールとハイパータフクラッチで塩ガミを抑えています。液晶付きICカウンターはタナをアラーム音で知らせるため、視線を海面に置いたまま水深を管理できます。
向いているのは、深場のタイラバや青物の混じる海域に通う人、そして年間を通じて船に乗る人です。PE0.8号-500mというライン容量は、水深が深い海域で走られたときの保険になります。
デメリットは自重300gという重さです。エンゲツBB 100PGより100g重く、浅場で軽快に誘いたい釣りには向きません。狙いが真鯛だけなら過剰装備になります。
買ったあとに差がつく準備|ライン・メンテナンス・ヘッドの相性
PEラインは何号を何m巻けばいいのか
タイラバのメインラインはPE0.8号から1号が中心です。水深30〜80mを狙うなら、200mを巻いておけば足りない場面はほとんどありません。糸巻量に余裕がある機種なら、あえて満タンにせず必要な長さだけ巻くという選択もできます。
機種ごとの容量を見ると、シマノ エンゲツBB 100PGがPE0.8号-250m・1号-200m、シマノ 25エンゲツCT 150PGがPE0.8号-400m・1号-330m、ダイワ 紅牙X ICがPE0.8号-300m・1号-200mです。ダイワ 紅牙IC 150と25紅牙RX IC 150PはPE1号-400mが基準になります。
細いラインを選ぶ理由は、潮の抵抗を減らしてヘッドを立てるためです。号数を上げるほど糸が水を受け、同じ重さのヘッドでも斜めに流されます。
注意点は、細いぶん傷に弱いことです。根ズレや歯が当たった箇所は強度が落ちるため、釣行のたびに先端を数m切って結び直すと安心できます。

「PEラインがいいって聞くけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」「号数とか編み数とか、専門用語が出てきた時点でもう迷子」――PEライン選びでつまずく…
釣行後の水洗いを省くと、翌シーズンに巻きが重くなる
2つめの失敗が、釣行後のメンテナンス不足です。海水がボディ内部に残ったまま乾くと塩の結晶になり、ギアやベアリングの動きを妨げます。数回なら気づきませんが、1シーズン繰り返すと巻き出しが重くなり、等速巻きが崩れます。
原因は、強い水流を当てて内部に水を押し込む洗い方にもあります。対策は、ドラグを締めた状態でシャワーの弱い流水を軽くかけ、水気を拭いてから日陰で乾かすこと。ダイワ ソルティガIC 100P-DHのようにマグシールを備えた機種でも、外側の塩は自分で落とす必要があります。
カウンター付きの機種は、電池部分にも注意が必要です。水没させると表示が乱れることがあるため、洗うときは電池カバー周辺に直接水流を当てないでください。
ヘッド重量とリールの相性を外すと、等速巻きが崩れる
リールを決めたら、次はヘッドの重さです。内湾のタイラバでは60〜80gが中心で、幅としては30〜120gが使われます。目安は水深×2gで、水深40m前後なら80gを基準に60〜100gを用意しておくと対応できます。
ここでリールとの相性が出ます。ギア比の低いパワーギア機は重いヘッドでも巻き上げが軽く、ギア比7.1や7.2のハイギア機で120gクラスを引き続けると、腕が先に疲れて速度が落ちます。深場で重いヘッドを使う予定があるなら、パワーギアを選んでおくと無理がありません。
ヘッドの素材は鉛とタングステンの2種類です。鉛は価格が手頃で最もよく使われ、タングステンは同じ重さでも体積が小さく、潮を受けにくい特性があります。まずは鉛でそろえ、潮が速い日用にタングステンを数個足す順番が現実的です。
注意点は、船宿によって推奨するヘッド重量が決まっていることです。予約時に確認し、指定された重さを中心に前後1段階をそろえておけば、当日困りません。
レンタルタックルで試してから買う手もある
タイラバの乗合船はレンタルタックルを用意している船宿が多く、初回は借りて試すという選び方ができます。実際に1日巻いてみると、カウンターが必要かどうか、ギア比がどれくらいなら疲れないかが体でわかります。
借りたリールの機種名と、その日の水深・ヘッド重量をメモしておくと、購入時の判断材料になります。「借りた機種より軽いもの」「カウンター付き」といった具体的な条件で絞れるようになるからです。
デメリットは、レンタル品は不特定多数が使うため、巻き心地が本来の状態と違う場合があることです。巻きが重いと感じても、その機種の実力とは限りません。
スペックの一次情報は、ダイワ公式サイトの紅牙RX IC製品ページやシマノ公式サイトのエンゲツCT製品ページで確認できます。購入前に自分が買う品番の数値を見ておくと、末尾の記号違いによる買い間違いを防げます。
まとめ
最初の1台で迷ったら、カウンター付きのダイワ 紅牙X ICか、軽さを取るシマノ エンゲツBB 100PGの2択から始めてください。どちらもタイラバ専用に設計されているので、船の上で「道具のせいで釣れない」という状況にはなりません。1シーズン通って不満が具体的に言葉になったとき、シマノ 25エンゲツCT 150PGやダイワ 25紅牙RX IC 150Pへ進めば、買い替えの判断を間違えずに済みます。まずは船宿に電話をして、通う海域の水深と推奨ヘッド重量を聞くところから始めましょう。
※価格やスペックは変更されることがあります。購入前に各メーカーの公式サイトで最新情報をご確認ください。



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