エギングを始めようとリールを見に行くと、「C3000S」「LT2500S-DH」「C3000SDHHG」といった暗号のような型番が並んでいて、どの番手を選べばいいのか手が止まってしまう。エギング用リールの番手選びは、最初の1台でつまずく人がいちばん多いポイントです。
結論から言うと、エギングリールの番手はシマノなら「C3000S」、ダイワなら「LT2500S」または「LT2500」が基準になります。この番手が選ばれる理由はただひとつ、エギングで使うPE0.6〜0.8号を150〜200m巻いたときに、スプールの糸がちょうど縁のすぐ下まで来る設計だからです。番手選びは好みの問題ではなく、巻きたいラインの太さと長さから逆算して決まります。
この記事では、番手の数字が何を決めているのかという仕組みの話から、シマノとダイワで意味が違うアルファベットの読み方、ダブルハンドルとギア比の選び分け、そして現行6機種のスペックを並べた比較まで、釣り歴の浅い方が最初の1台を選び切れるところまで踏み込んで解説します。読み終わるころには、店頭で型番を見ただけで「これは自分向き」「これは違う」と判断できるようになります。
・エギングの基準番手がC3000S・LT2500Sになる理由
・「C」「S」「HG」「DH」「LT」が示す仕様の読み方
・ダブルハンドルとギア比を番手と一緒に決める手順
・現行6機種の自重・巻取量・価格を並べた比較
エギングリールの番手はC3000S・LT2500Sが基準になる理由

番手が決めているのは「糸巻量」と「ボディの大きさ」の2つだけ
リールの番手が示しているのは、突き詰めればスプールに巻ける糸の量と、ボディ・ローターの大きさの2点です。数字が大きくなるほどスプールの直径や溝の深さが増え、太いラインを長く巻けるようになります。同時にボディも大きくなり、ギアが太くなって巻き上げる力も上がります。
エギングで必要な糸巻量は、PE0.6号なら200m前後、0.8号なら150〜200m前後です。シマノのエギング専用機である25セフィアXR C3000Sは糸巻量がPE0.6号-200m、ダイワの24エメラルダスXはLT2500系すべてがPE0.8号-200mという設定になっています。どちらも「エギングで使うラインをちょうど1回分巻き切れる」ところを狙って番手が組まれているわけです。
使う場面で言えば、堤防や漁港からのショアエギングで2.5〜3.5号のエギを投げる、いわゆる一般的なエギングがこの番手の守備範囲です。逆に、この番手だと厳しいのは磯からの大型狙いや、ボートで太いPEを使う釣り。ドラグ力とラインキャパが足りず、番手を上げる必要が出てきます。
PE0.6号が200m入る浅溝スプールが「S」の正体
エギング用の番手にほぼ必ず付いてくる「S」はシャロースプール、つまり溝の浅いスプールを指します。溝が浅いぶん糸巻量は少なくなりますが、細いPEを下巻きなしで規定量ぴったり巻けるのが利点です。
具体的な数字で見ると、26セフィアBBのC3000Sは糸巻量がPE0.6号-200m、0.8号-150m、1号-120m。エギングで使うPEはほぼこの範囲に収まるので、買ってきたラインを1本まるごと巻けば作業が終わります。ダイワの25エメラルダスAIR LT2500SもPE0.6号-200mで、考え方は同じです。
この設計が効いてくるのは、ラインを巻き替えるときです。エギングはシャクリの回数が多く、ガイドとの摩擦でラインが傷みやすい釣りなので、シーズン中に一度は先端を切り詰めたり巻き替えたりします。浅溝スプールなら下巻きの糸量を計算し直す手間がありません。注意点としては、PE1.2号以上を使いたい人には容量が足りないこと。ティップランやボートで太めのラインを使う予定があるなら、ノーマルスプールの番手を検討したほうが後悔しません。

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2500番と3000番、名前は違っても中身が近いことがある
「エギングは2500番か3000番か」という議論をよく見かけますが、実はメーカーをまたぐと数字の比較にあまり意味がありません。シマノの「C3000」はコンパクトボディの略で、ボディは2500番サイズ、スプールだけ3000番という構成です。つまりC3000Sとダイワの LT2500Sは、実物を持ち比べるとサイズ感がかなり近い位置にあります。
ダイワのLT2500は、旧規格の2000番と2500番の間を埋める番手として設計され、LT2500専用の新しいローターサイズが与えられています。数字だけ見て「ダイワのほうが小さい」と判断すると実物とのズレが出るのはこのためです。
使い分けの場面としては、シマノ機とダイワ機を1本のロッドで載せ替えて比べる場合、C3000SとLT2500Sを候補に並べるのが正解です。逆に、シマノのC3000(Sなし)とダイワのLT3000を同列に並べると、どちらもエギングにはスプールが深すぎて下巻きが必要になります。数字ではなく「どのラインが何m入るか」で見比べるのが失敗しないコツです。
番手を外すと起きること:下巻き地獄とラインの浮き
番手選びの失敗でいちばん多いのが、ノーマルスプールの番手を買ってしまい、PE0.6号を巻こうとして下巻きが大量に必要になるパターンです。シマノの25アルテグラ C3000HGのような汎用機は型番に「S」が付かないノーマルスプール仕様なので、PE0.6号を200m巻いてもスプールが半分ほどしか埋まりません。
スプールに糸が足りない状態でキャストすると、ラインがスプールの縁に強く擦れて飛距離が落ち、シャクったときの糸フケも増えます。対策は下巻きです。ナイロンの3号あたりを適量巻いてからPEを重ねれば解決しますが、量の調整に失敗すると巻きすぎてバックラッシュの原因になります。
この失敗を避けたいなら、最初の1台はエギング専用機の浅溝番手を選ぶのが確実です。専用機は下巻き不要で設計されているため、購入したその日にPEを巻いて釣り場へ行けます。汎用機を選ぶ場合は、あらかじめ下巻き用のナイロンも一緒に買っておくと現場で困りません。
型番のアルファベットが読めれば迷いは9割消える
シマノの「C」「S」「HG」「DH」はこう読む
シマノの型番は、数字の前後に付くアルファベットがそれぞれ独立した仕様を示します。前に付く「C」はコンパクトボディで、ボディを1つ下のサイズに落としつつスプールは表記どおりのサイズという意味。後ろの「S」はシャロースプール、「HG」はハイギア、「XG」はエクストラハイギア、「DH」はダブルハンドルです。
この読み方を26セフィアBBの型番に当てはめてみます。「C3000SDHHG」なら、コンパクトボディ+3000番スプール+シャロー+ダブルハンドル+ハイギア。実際のスペックはギア比5.8、自重230g、最大巻上長86cm、ハンドル長45mmで、読み解いた内容とぴったり一致します。
この知識が効くのは、通販サイトで型番だけが並んでいる場面です。写真が小さくてハンドルの形が判別できなくても、「DH」の3文字があればダブルハンドルだと確定できます。注意点は、シマノのC3000クラスの巻取量はノーマルが73〜75cm、HGが86〜91cm、XGが94cmと重なりが少ないこと。型番のギア表記を見落とすと、想定と違う巻きスピードのリールが届きます。
ダイワの「LT」「S」「XH」「DH」はこう読む
ダイワは2018年から「LT」というコンセプトを全機種に導入しました。LIGHTとTOUGHの頭文字で、軽量かつ高剛性という設計思想を示しています。番手の数字の後ろに付く「S」はシャロースプール、「D」はディープスプール、「H」はハイギア、「XH」はエクストラハイギア、「DH」はダブルハンドルです。
24エメラルダスXの「LT2500-XH-DH」を分解すると、LTコンセプト+2500番スプール+エクストラハイギア+ダブルハンドル。スペックはギア比6.2、自重225g、巻取り長さ87cm、ハンドル長90mmで、ハイギアとダブルハンドルの組み合わせであることが型番だけで読み取れます。
ダイワで気をつけたいのは「PC」や「FC」といったカスタム表記です。25エメラルダスAIRの「PC LT2500-DH」はパワーカスタムで最大ドラグ力10kg・PE0.8号-200m、23エメラルダスRXの「FC LT2500S」はフィネスカスタムで最大ドラグ力5kg・PE0.6号-200m。同じ2500番でも狙いが逆方向なので、この2文字を読み飛ばすと想定外のドラグ設定になります。
同じ数字でもメーカーで中身が違うから早見表で覚える
ここまでの内容を1枚にまとめておきます。型番の各パーツが何を示すかを覚えてしまえば、店頭でも通販でもスペック表を開かずに判断できるようになります。
| 表記 | シマノでの意味 | ダイワでの意味 |
|---|---|---|
| C | コンパクトボディ(ボディは1つ下) | 番手末尾のCがコンパクトボディ |
| S | シャロースプール(浅溝) | シャロースプール(Dはディープ) |
| ハイギア | HG/さらに上はXG | H/さらに上はXH |
| DH | ダブルハンドル | ダブルハンドル |
| エギングの基準 | C3000S系 | LT2500/LT2500S系 |
この表で判断がつかないのは、同じ「2500」でもモデルによってボディ設計が違う点です。迷ったら型番ではなく、メーカー公式のスペック表で糸巻量と自重を確認してください。ダイワならエメラルダスX(リール)の公式製品ページに全番手の数値が掲載されています。
ダブルハンドルとギア比、番手と同時に決めるべき2要素

ダブルハンドルがエギングの定番になった理由
エギング用リールにダブルハンドルの設定が多いのは、シャクったあとにハンドルが自重で回ってしまうのを防げるからです。シングルハンドルはノブが片側にしかないため重心が偏り、竿を跳ね上げた瞬間にハンドルが勝手に回って糸を巻いてしまうことがあります。ダブルハンドルは左右対称なので、この不意の回転が起きにくくなります。
エギはシャクったあとのフォールで抱かせる釣りなので、意図しない巻きが入るとエギの姿勢が崩れます。26セフィアBBのC3000SDHはハンドル長45mm、24エメラルダスXのLT2500-DHはハンドル長90mm(左右の全長表記)と、メーカーで表記の取り方が違う点だけ注意してください。
向いているのは、フォール中のわずかな変化でアタリを取りたい人と、等速巻きで探る時間が長い人です。逆に不向きなのは、シャクリの合間にすばやく糸フケだけ取りたい場面が多い人。ノブを探す一瞬のロスが気になるなら、シングルハンドルのHGモデルという選択もあります。
ノーマルギアとハイギアは「75cm対86cm」の差で考える
ギア比の違いは、ハンドル1回転あたりの巻取量という数字で比べると判断しやすくなります。26セフィアBBならC3000S(ギア比5.1)が最大巻上長75cm、C3000SHG(ギア比5.8)が86cm。1回転で11cmの差が付きます。
ハイギアが向くのは、糸フケの回収スピードを上げたい場面です。エギングは風と潮でラインが大きくふくらむ釣りなので、たるみを素早く取れるほどエギの操作が正確になります。24エメラルダスXならLT2500-XH(ギア比6.2)が巻取り長さ87cmで、この用途にはっきり寄せた設定です。
一方でノーマルギアの75cmが効くのは、活性の低いイカをスローに誘うときや、一定のレンジをキープして巻き続けるときです。巻きが軽いぶん一日を通しての疲労も抑えられます。注意点として、ハイギアは巻き上げが重くなるので、大型が掛かったときや潮が速い日には腕への負担が増えます。最初の1台としては、糸フケ回収を優先してハイギアを選ぶ人が多数派です。
失敗パターン:自重230gのダブルハンドル機で一日シャクって腕が終わる
もうひとつ多い失敗が、自重を確認せずに買ってしまうケースです。26セフィアBBのC3000SDHHGは自重230g、25セフィアXRのC3000SDHHGは自重185g。同じ番手・同じハンドル仕様でも45gの差があります。
エギングは1時間に数百回シャクる釣りなので、この45gはロッドを持ち上げる回数ぶんだけ効いてきます。朝から夕方まで立ちっぱなしで竿を振ると、前腕の疲労で夕方のシャクリが雑になり、いちばんイカが動く時間帯に集中力が落ちるという結果になりがちです。
対策は2つあります。1つは軽いリールを選ぶこと。25エメラルダスAIRのLT2500S-DHは自重170gで、ダブルハンドル機としては軽い部類です。もう1つは、ロッドとのバランスを取ること。重めのリールでもロッドのグリップエンド寄りに重心が来れば体感重量は下がります。予算の都合で重いモデルを選ぶなら、休憩を挟む釣り方に切り替えるのが現実的です。
| ダブルハンドルのメリット | ダブルハンドルのデメリット |
|---|---|
| シャクリ後にハンドルが勝手に回らない 等速巻きでエギの姿勢が安定する フォール中の変化を感じ取りやすい | シングルより15g前後重くなる ノブの位置を探す一瞬のロスがある 同型番でも価格が上がる設定が多い |

「エギングロッドの長さって、結局どれを選べばいいの?」——エギングを始めようと釣具店のロッドコーナーに立つと、8.0フィートから9.0フィートを超えるものまでズ…
現行6機種の番手スペックを並べて比較する
エントリークラス3機種:22,500円から始められる
最初の1台に選ばれることが多いのが、シマノ26セフィアBB、ダイワ24エメラルダスX、そして専用機ではない汎用機のシマノ25アルテグラです。26セフィアBBは2026年7月に前作からモデルチェンジしたばかりで、上位機の機構であるインフィニティドライブ、インフィニティクロス、アンチツイストフィンが降りてきています。
24エメラルダスXはローター素材をZAION Vへ変更し、AIRDRIVE DESIGNを採用したモデルです。最大ドラグ力10kgとエントリー機としては強めの設定で、春の大型にも対応できる余裕があります。価格はLT2500-XH-DHで22,000円。
用途で分けるなら、シャクリ主体でエギングに専念するなら26セフィアBBかエメラルダスX、他の釣りにも使い回したいなら25アルテグラ C3000HG(20,000円)という整理になります。注意点として、25アルテグラはノーマルスプール仕様なので、PE0.6号を巻くなら下巻きが前提です。
中〜上位クラス3機種:自重と質感に払うお金
予算を上げると、23エメラルダスRX、25セフィアXR、25エメラルダスAIRという選択肢が入ってきます。23エメラルダスRXのFC LT2500Sは自重175g・最大ドラグ力5kg・PE0.6号-200mで、2.5〜3.0号のエギを扱う秋の数釣りに寄せたフィネスカスタム。価格は33,700円です。
25セフィアXRは2025年9月にフルモデルチェンジし、マグナムライトローターを搭載しました。C3000SDHHGで自重185g・ギア比5.8・最大巻上長86cm、価格は44,000円。加えてライトエギング向けにC2000S(自重150g・最大ドラグ力3kg・40,000円)が新設されたのが今回の目玉です。
25エメラルダスAIRはダイワのエギング最上位で、LT2500Sが自重155g、LT2500S-DHが自重170g。ベアリング数は12+1と多く、巻きの滑らかさが持続する設計です。価格はLT2500S-DHで60,300円。注意点は、上位機ほど軽さと剛性のバランスを高い次元で取っているぶん、エントリー機との差が数字に出にくいこと。差額に見合うかは、年間の釣行回数で判断するのが現実的です。詳細はダイワ公式のエメラルダスAIR製品ページで全番手のスペックを確認できます。
自重150g〜230g、80gの差が一日で何を変えるか
6機種を並べると、いちばん軽いのが25セフィアXR C2000Sの150g、いちばん重いのが26セフィアBB C3000SDHHGの230gで、その差は80gです。数字だけ見ると小さく感じますが、シャクリの動作は腕を上げ下げする運動なので、回数を重ねるほど差が積み上がります。
目安として、朝マヅメから夕マヅメまで通す釣行では、シャクリ回数は数千回規模になります。1回あたり80gの差でも、総量では大きな違いです。半日で切り上げる釣行が中心なら重量差の影響は小さく、価格を優先しても後悔しにくくなります。
選び方の判断としては、釣行が一日単位で長い人・年間の釣行回数が多い人ほど軽さに投資する価値があります。逆に、月に1〜2回・数時間の釣行なら、浮いた予算をエギやラインに回したほうが釣果に直結します。以下の表は、この記事で扱った6機種の番手を釣りはじめナビで並べ直したものです。
| 機種・番手 | ギア比/巻取量 | 自重 | 価格 |
|---|---|---|---|
| 26セフィアBB C3000S | 5.1/75cm | 215g | 22,500円 |
| 26セフィアBB C3000SDHHG | 5.8/86cm | 230g | 24,500円 |
| 24エメラルダスX LT2500-XH-DH | 6.2/87cm | 225g | 22,000円 |
| 25アルテグラ C3000HG | 5.8/86cm | 220g | 20,000円 |
| 23エメラルダスRX FC LT2500S | 5.1/72cm | 175g | 33,700円 |
| 25セフィアXR C3000SDHHG | 5.8/86cm | 185g | 44,000円 |
| 25エメラルダスAIR LT2500S-DH | 5.1/72cm | 170g | 60,300円 |
予算で決めるなら、番手より先に「専用機か汎用機か」

22,500円から買えるエギング専用機という選択
エギング専用機の入口は、26セフィアBBのC3000Sで22,500円、24エメラルダスXのLT2500と LT2500-XHで20,700円というラインです。専用機の利点は、番手選びで悩む余地が少ないこと。ラインナップ自体がエギング用に絞られているので、どれを選んでもPE0.6〜0.8号がそのまま巻けます。
26セフィアBBはC3000S、C3000SHG、C3000SDH、C3000SDHHGの4番手構成で、シングルかダブルか、ノーマルギアかハイギアかという2択×2択だけで決まります。SDH系はアルミ製メインシャフトの採用で前作より5g軽くなっているのも押さえておきたいところです。実売価格は流通によりますが、C3000Sで17,325円程度の販売例もあります。
向いているのは、当面エギングを中心にやると決めている人です。逆に不向きなのは、リールを1台しか買えず、他の釣りにも使いたい人。専用機の浅溝スプールでは、シーバス用のPE1.2号などを十分に巻けません。
20,000円の汎用機で兼用するという現実的な手
もう一方の選択肢が、汎用スピニングをエギングに使う方法です。25アルテグラのC3000HGはギア比5.8・自重220g・最大巻上長86cmで、巻取量だけ見ればエギング専用機のハイギアと同等。C2000SからC5000XGまで11アイテムの展開があり、価格は20,000円、実売では15,400円程度の例もあります。
汎用機を選ぶ利点は、1台でエギング・シーバス・ライトショアジギングまでカバーできることです。スプールがノーマル深さなので、PE1.0号や1.2号もそのまま巻けます。この手は、これから釣りのジャンルを広げていきたい人に向いています。
デメリットは前述のとおり、PE0.6号を使うときに下巻きが必要になる点と、シングルハンドルなのでシャクリ後にハンドルが回りやすい点です。エギングの頻度が上がってきたら、替えスプールを浅溝タイプに変えるか、専用機を買い足すのが自然な流れになります。
44,000円・60,300円の上位機に払う価値はあるか
25セフィアXR C3000SDHHGの44,000円、25エメラルダスAIR LT2500S-DHの60,300円という価格に見合う価値があるかは、釣行スタイルで答えが変わります。上位機が明確に効くのは、自重の軽さ(185g・170g)と、ベアリング数12+1がもたらす巻きの持続性です。
25セフィアXRにはマグナムライトローターが搭載され、シャクリ始めのローター回転が軽くなっています。25エメラルダスAIRは超々ジュラルミン製マシンカットタフデジギアを採用し、巻き感の維持を狙った設計です。どちらも、年間の釣行回数が多く、一日通して竿を振る人ほど恩恵を受けます。
逆に、月1回・数時間の釣行なら、この差額はエギやライン、ライフジャケットに回したほうが釣果と安全性に効きます。まずはエントリー機で1シーズン通し、物足りなさを具体的に言葉にできるようになってから買い足すのが失敗の少ない順番です。
意外と知られていないのですが、同じシリーズでも旧モデルと現行モデルでギア比が違うことがあります。21セフィアXR C3000SDHHGはギア比6.0・最大巻上長89cm、25セフィアXR C3000SDHHGはギア比5.8・最大巻上長86cm。型番が同じでも中身が変わっているので、中古やアウトレットを買うときは発売年まで確認してください。

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狙うイカとフィールドで最適な番手は変わる
秋の数釣りなら浅溝+軽さを優先する
秋のエギングは、生まれて数か月の小型アオリイカを2.5〜3.0号のエギで数釣るスタイルが中心です。この時期に効くのは、細いラインを軽く操作できるセッティング。23エメラルダスRXのFC LT2500Sは、まさに2.5〜3.0号のエギと秋の数釣りに特化した番手として設定されています。
具体的には、PE0.6号-200mが下巻きなしで入る浅溝スプールと、自重175gという軽さの組み合わせです。小型のイカはアタリが小さいため、手元に伝わる情報量が多いほど掛けられる数が増えます。最大ドラグ力5kgという設定も、小型相手には十分です。
注意したいのは、秋でも不意に大型が混ざる場所があること。ドラグ力5kgのフィネス系番手で3kg級が掛かると、走られたときに止めきれない場面が出てきます。大型の実績がある堤防に通うなら、ドラグ力10kgのLT2500系を選んでおくと安心です。
春の親イカ狙いは3.5号とドラグ力から逆算する
春は産卵前の親イカを3.5号のエギで狙う季節です。イカのサイズが上がるぶん、必要になるのはラインの太さとドラグ力。PE0.8号を150〜200m巻ける番手と、最大ドラグ力10kgクラスが目安になります。
この条件に合うのが、24エメラルダスXのLT2500系(最大ドラグ力10kg・PE0.8号-200m)や、25エメラルダスAIRのPC LT2500-DH(最大ドラグ力10kg・PE0.8号-200m・自重185g)です。シマノなら26セフィアBBや25セフィアXRのC3000S系が最大ドラグ力9kgで、こちらも春に対応できます。
春に不向きなのは、ドラグ力5kgのフィネス系や、ライトエギング向けのC2000S(最大ドラグ力3kg)です。掛けたあとに根に潜られたり、テトラの際でラインを擦られたりする場面では、止める力が足りません。春と秋を1台で通したいなら、ドラグ力10kg前後のスタンダード番手を選ぶのが正解です。
ライトエギング・小型狙いにはC2000Sという新しい選択肢
25セフィアXRで新設されたC2000Sは、自重150g・ギア比5.1・最大巻上長69cm・最大ドラグ力3kg・糸巻量PE0.6号-150mという設定です。価格は40,000円。数字を見ればわかるとおり、小型のアオリイカやヒイカ、ツツイカ類を細いラインで狙うための番手です。
この番手が効くのは、常夜灯まわりで小型のイカを軽いエギで狙う釣りや、2.5号以下のエギを多用する釣り場です。自重150gはエギング用リールとしては軽く、繊細なロッドと組み合わせたときのバランスが取りやすくなります。
ただし守備範囲は狭めです。最大ドラグ力3kgでは春の親イカや不意の青物には対応できず、糸巻量PE0.6号-150mは深場や強風時のライン放出量を考えると余裕がありません。1台目としてではなく、C3000S系を持っている人が軽い釣りのために買い足す番手と考えるのが実態に合っています。
他の釣りと兼用したい人の番手の決め方
エギングだけでリールを1台持つのが難しい場合、優先すべきはスプールの深さです。エギング専用の浅溝は他の釣りへの流用が利きにくく、逆にノーマルスプールの汎用機は下巻きさえすればエギングに使えます。つまり、兼用前提なら汎用機のC3000クラスが出発点になります。
25アルテグラのC3000HGは自重220g・最大ドラグ力9kg・最大巻上長86cmで、シーバスのミノーゲームからライトショアジギング、エギングまでカバーできます。ダイワで揃えたいなら、LT2500〜LT3000クラスのノーマルスプール機が同じ役割です。
兼用の注意点は、シングルハンドルであることを前提に釣り方を組み立てる必要があるところです。シャクリ後の糸フケ回収は、ハンドルを回すのではなく竿の角度で吸収するテクニックを覚えると解決します。それでも気になるようになったら、そのときが専用機の買いどきです。
番手だけを合わせても、ロッドとのバランスが崩れていると一日振り切れません。自重230gのリールを軽量ロッドに載せると先重りが解消される一方、手元が重く感じることもあります。可能なら購入前に、使う予定のロッドを持ち込んで店頭で載せ替えてみてください。
番手選びでよく出る疑問に先回りして答える
4000番ではダメなのか
ショアからのエギングに4000番は過剰です。理由はスプールが深く大きくなり、PE0.6〜0.8号だと下巻きが大量に必要になること、そして自重が増えてシャクリの負担が上がることの2点。エギングは巻く釣りではなく跳ね上げる釣りなので、パワーよりも扱いやすさが効いてきます。
4000番が選択肢に入るのは、磯からの大型狙いや、青物との遭遇が前提の場所で太いラインを使う場合です。ショアの一般的な漁港・堤防であれば、最大ドラグ力9〜10kgのC3000S/LT2500系で不足はありません。
逆に小さすぎる番手も同じ理由で不向きです。1000番クラスはスプール径が小さく、キャスト時のライン放出抵抗が増えて飛距離が落ちます。エギングは飛距離が釣果に直結しやすい釣りなので、番手を落としすぎるのは避けてください。
下巻きはどのくらい必要になるのか
下巻きが必要かどうかは、番手の糸巻量と巻きたいラインの差で決まります。25アルテグラ C3000HGのようなノーマルスプールにPE0.6号-200mを巻く場合、スプールの容量が余るぶんを下巻きで埋めます。エギング専用機のC3000SやLT2500Sは、PE0.6号-200mでちょうど収まる設計なので下巻きは不要です。
実務的な進め方としては、先にPEをスプールへ巻き、次に下巻き用のナイロンを継ぎ足して縁まで埋め、それを一度別のスプールへ巻き取ってから逆順で巻き直す方法が確実です。釣具店の巻き機を使えば、糸巻量を計算して一発で仕上げてもらえます。
注意点は、巻きすぎです。スプールの縁ぎりぎりを超えるとキャスト時にラインがまとめて飛び出し、トラブルの原因になります。スプールの縁よりわずかに下がったところで止めるのが目安。迷ったら少なめにしておくほうが安全です。
実は番手より先に決めたほうがいいものがある
意外と知られていないのですが、番手で悩んでいる時間の多くは、ラインの号数を決めれば自動的に解決します。PE0.6号で秋の数釣りをするのか、PE0.8号で春も通すのか。これを先に決めれば、必要な糸巻量が決まり、糸巻量が決まれば番手は1〜2択まで絞られます。
実際、この記事で挙げた6機種は、PE0.6号-200mを基準にした番手(C3000S系・LT2500S系・FC LT2500S)と、PE0.8号-200mを基準にした番手(LT2500系・PC LT2500系)にきれいに分かれています。番手表記の数字を比べるより、この分類で見るほうが選択は速くなります。
逆に、ラインを決めずにリールから選ぶと、買ったあとで「巻きたい号数が入らない」「余りすぎる」という手戻りが起きます。エギングを始める順番としては、狙う季節とサイズ → ライン号数 → 番手 → ハンドルとギア比、という流れが最短ルートです。
買ったあとに最初にやっておくこと
番手が決まってリールが手元に来たら、最初にドラグの初期設定をしておきます。エギングのドラグは、エギを掛けたあとにイカの身切れを防ぐため、手で引いてジリジリ出る程度が目安です。最大ドラグ力9kgや10kgという数字は上限であって、実釣で使う値ではありません。
次に確認したいのがハンドルの向きです。多くのモデルは左右付け替えができるので、キャスト後に持ち替えずに巻ける側へ合わせておきます。ダブルハンドルの機種は、ノブの左右バランスが取れているか一度回して確かめておくと安心です。
最後は釣行後の水洗いです。エギングは波しぶきをかぶる場面が多く、塩がギアやベアリングに残ると巻きの重さにつながります。真水を弱く当てて流し、陰干しするだけで寿命が変わります。注意点として、高圧の水を直接当てると内部に水が入るので避けてください。
まとめ:番手はラインから逆算すれば1〜2択まで絞れる
番手選びは、数字の大小を比べる作業ではなく、巻きたいラインを決めて逆算する作業です。まずは「秋の数釣りをPE0.6号で楽しむのか、春の親イカまでPE0.8号で通すのか」を紙に書き出してみてください。そこが決まれば、シマノならC3000S系かC2000S、ダイワならLT2500S系かLT2500系という具合に、候補は自然と2つ以内に絞れます。最初の1台なら、下巻き不要でそのままPEを巻けるエギング専用機の浅溝番手が、いちばん迷いの少ない出発点です。
なお、価格・ラインナップ・スペックは改定されることがあります。購入前にメーカー公式サイトの最新情報をご確認ください。



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