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秋の堤防で、夕方になると足元を細長い魚の群れが横切っていく。サビキにはなかなか掛からないのに、隣の人は小さなルアーで次々と釣り上げている。そんな場面を見て「カマスってルアーで釣れるんだ」と気になった方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、カマスのルアー釣りはミノー・メタルジグ・ジグヘッド+ワームの3タイプを持っていけば、ほとんどの状況に対応できます。カマスは群れで回遊し、イワシなどの小魚を追いかける魚なので、小魚に似たルアーをテンポよく通すだけで反応してくれます。そのぶん、歯が鋭くてラインを切られやすい、口が硬くて針が刺さりにくいといったクセもあり、そこを知らないと「アタリはあるのに釣れない」状態が続きます。
この記事では、メーカー公式の情報をもとに、カマスに合うルアーの選び方、現行モデルの重さ・サイズ・価格の比較、タックルの目安、群れを見つけてから連発させる手順、初心者がやりがちな失敗とその対策までを、釣り歴10年の目線でまとめました。これから堤防デビューする方も、サビキからルアーへステップアップしたい方も、読み終わるころには何を買ってどう投げればいいかがはっきりするはずです。
・カマスがルアーで釣りやすい理由と、狙う季節・時間帯
・ミノー/メタルジグ/ジグヘッド+ワームの使い分け
・現行5製品の重さ・サイズ・価格を比べた一覧表(釣りはじめナビ調べ)
・歯でラインを切られる、掛からないなど失敗パターンと対策
カマス ルアー釣りはなぜ初心者向き?堤防で数釣りできる3つの理由

カマスは「ルアー釣りの入門魚」と呼ばれることがあります。その理由は、魚の習性そのものがルアーと相性がいいからです。まずはカマスがどんな魚なのかを押さえておきましょう。
群れで回遊する魚だから、1匹釣れたら次も続く
カマスの一番の魅力は、群れに当たれば同じ場所で何匹も続けて釣れることです。シマノ公式の初心者向け解説によると、カマスは本州中部以南に分布する南方系の魚で、群れを作って沿岸の浅場を回遊するとされています。分類はスズキ目サバ亜科カマス科で、ホンカマス、アブラカマスなどの別名でも呼ばれます。
群れで動く魚は、1匹がルアーを追いかけると周りの仲間もつられて反応しやすくなります。根に付いて動かない魚のように「1匹釣ったらその場所は終わり」ということが少なく、群れが足元に留まっているあいだは投げるたびにアタリが出ることもあります。初めてのルアー釣りで「釣れた」という手応えをつかみやすいのは、この習性のおかげです。
具体的には、堤防の先端や潮がよく通る角など、小魚が集まりやすい場所に群れが入ってくるタイミングを待つ釣り方になります。家族で行くなら、ひとりが群れを見張り、見えたらみんなで投げる、という役割分担も楽しいですよ。
注意点は、回遊魚なので群れがいないときは何を投げても釣れないことです。「ルアーが悪いのかな」と次々に替えたくなりますが、群れがいない時間にいくら替えても結果は変わりません。釣れない時間があるのは前提として、待つ時間も含めて楽しむ気持ちでいると疲れにくくなります。
狙い目は秋の朝夕マズメ、日中は底付近を探る
カマスを狙う時間帯は、朝夕のマズメ時(日の出前後と日没前後の薄暗い時間)が基本です。シマノ公式でも「昼夜問わず狙えるが、おすすめは朝夕のマズメ時」と案内されています。季節は春・夏・秋とされ、堤防では小魚が増える時期に群れが接岸しやすくなります。釣り情報サイトでは春から秋を中心に、夏期が釣りやすいという声もあります。
マズメ時が強い理由は、薄暗くなると小魚が警戒を緩めて表層に浮き、それを追ってカマスも水面近くまで上がってくるからです。目に見える範囲で群れがエサを追う「ボイル」が起きれば、表層を通すミノーやワームで連続して釣れることもあります。
おすすめの過ごし方は、夕マズメの1〜2時間前に釣り場に着いて場所を確保し、明るいうちは底付近をメタルジグで探りながら群れの到来を待つ流れです。暗くなり始めたら表層用のルアーに切り替える、という1日の組み立てができると、短い時間でも効率よく狙えます。
デメリットとして、マズメ時は釣り人が集中して人気の堤防ほど混み合います。週末の夕方は先端付近に入れないこともあるので、平日や朝マズメを選ぶ、少し手前の角を狙うなど、混雑を避ける工夫も必要になります。
鋭い歯と硬い口、2つのクセを知っておくと失敗が減る
カマスを釣るうえで最初に覚えておきたいのは、歯が鋭いことと口周りが硬いことの2点です。シマノ公式では「鋭い歯を持つ獰猛な魚でイワシなどの小魚を捕食する」とされ、細いラインは切られるケースがあるため少し太めのリーダーを結ぶよう勧めています。
口の硬さについては、ダイワがカマス専用に開発したルアー「カマスハンター55S」の製品説明で「カマスは口周りが硬く、針先が刺さりにくいため」#10フックを採用したと説明されています。つまり、ルアー選びでは「見た目」だけでなく「フックがしっかり刺さるか」も大切だということです。
この2つを知っていると、ラインが切れたときに「歯に当たったんだな」とすぐ原因がわかり、リーダーを結び直すという正しい対処ができます。アタリがあるのに乗らないときも、フックの大きさや状態を疑う発想が持てます。
注意したいのは、釣り上げたあとの扱いです。暴れるカマスの口に素手を近づけると、歯で指を切ることがあります。針を外すときはフィッシュグリップやプライヤーを使い、口の中に指を入れないようにしましょう。お子さんと一緒の場合は、針外しは大人が担当するルールにしておくと安心です。
シマノ公式では、日中にルアーでカマスを狙うときは偏光グラスがあるとよいとしています。水面のギラつきが抑えられ、カマスの動きやルアーにアタってくる瞬間が見えるので、群れの有無やルアーへの反応を判断しやすくなります。(出典:シマノ「カマスの特徴と釣り方」)
最初にそろえるカマス ルアーは3タイプで足りる
釣具店のルアー売り場には何百種類ものルアーが並んでいますが、カマス狙いならタイプを3つに絞れば十分です。それぞれ得意な場面がはっきり分かれているので、役割で選ぶと迷いません。
ミノー|水面近くで食べているときは一番掛かりやすい
ミノーは小魚の形をしたプラスチック製のルアーで、ただ巻くだけでブルブルと泳ぎます。カマスが水面付近で活発にエサを追っているときは、ミノーがもっとも効率よく数を稼げるタイプです。シマノ公式でも、水面付近で活発に捕食しているときはフローティングミノー(浮くタイプのミノー)で狙うと、ジグヘッドリグやメタルジグよりもフッキング率がよく数を稼ぎやすいと紹介されています。
サイズの目安は4〜7cm前後とする釣り情報サイトが多く、カラーはイワシ系・オレンジ・レッドが定番とされています。カマスが食べている小魚のサイズに近いものを選ぶのが基本です。ミノーはトレブルフック(3本イカリ針)が2つ付いていることが多く、どこに噛みついても掛かりやすいのが強みです。
おすすめの場面は、夕マズメに群れが足元まで寄ってきたときです。投げてただ巻くだけなので、ルアー釣りが初めての方やお子さんでも扱えます。
デメリットは、軽いミノーは向かい風だと飛距離が出にくく、沖の群れまで届かないことです。また、1個あたりの価格がワームより高いので、根掛かりしやすい底付近を通すのには向きません。ミノーは「表層〜中層を巻く専用」と割り切って使い分けるのがコツです。
メタルジグ|遠投と深いタナ探りを1つでこなす
メタルジグは金属でできた細長いルアーで、小さくても重いので遠くまで飛び、底まで素早く沈みます。カマスの姿が見えないとき、まず底まで沈めて探るのに向いているのがメタルジグです。シマノ公式では、姿が見えないときは実績ポイントなら深いタナ(水深)にいる可能性が高く、ルアーを底まで沈めてジギングの要領で水面付近まで派手に動かしながら巻き上げる方法が紹介されています。
カマス狙いでは3〜7g前後の小さなメタルジグが扱いやすく、ライトゲーム用の軽い竿でも投げられます。重さを変えるだけで沈むスピードと飛距離を調整できるので、1種類を重さ違いで2〜3個持っておくと便利です。
具体的な使い方は、着底したら竿を小刻みにあおりながらリールを巻き、表層まで巻き上げてくる「ジャカ巻き」です。明るい時間帯に群れを探すとき、潮が速くて軽いルアーが流されるとき、沖の潮目まで届かせたいときに出番があります。
注意点は、底まで沈めるぶん根掛かり(海底の岩や海藻に引っ掛かること)のリスクがあることです。着底したらすぐに巻き始める、海底が岩場の場所では底を取らず中層から巻くなど、ロストを減らす工夫をしましょう。

釣具店のメタルジグ売り場に立つと、壁一面のジグを前に手が止まります。20gから100g超まで重さがあり、値段も税込220円から4,000円台まで幅があって、どれ…
ジグヘッド+ワーム|スレたカマスにはこれが効く
ジグヘッドは重りと針が一体になった仕掛けで、そこに柔らかいワーム(疑似餌)を刺して使います。アジやメバルのライトゲームでおなじみの組み合わせですが、カマスにも有効です。小さくて自然に漂うので、ミノーやメタルジグを見切られた後にも口を使わせやすいのが強みです。
シマノ公式では、カマスはやや受け口のため、フックが下向きのジグヘッドが掛かりやすいときがあるとされています。ワームのサイズは2インチ前後がカマスに合うとする情報が多く、表層から底まで重さ次第で探れる範囲が広いのもメリットです。
おすすめの場面は、群れはいるのに反応が鈍くなってきたときや、日が沈んで暗くなり、派手なルアーへの反応が落ちたときです。ワームはルアーに比べて安く、歯で裂かれても交換すればいいので、消耗を気にせず使える点も初心者向きです。
デメリットは、カマスの鋭い歯でワームがすぐにちぎれることです。1匹釣るたびにワームの状態を確認し、裂けていたら交換する手間がかかります。また、軽いジグヘッドは飛距離が出ないので、沖を回遊する群れには届かないことがあります。
3タイプの違いを、釣りはじめナビで整理した表にまとめました。
| 比較項目 | ミノー | メタルジグ | ジグヘッド+ワーム |
|---|---|---|---|
| 得意なタナ | 表層〜中層 | 底〜表層まで | 表層〜底(重さ次第) |
| 飛距離 | △ | ○ | △ |
| 掛かりやすさ | ○ | △ | ○(下向きフック) |
| 操作の簡単さ | ただ巻きでOK | あおりが必要 | ただ巻き+止め |
| 出番の場面 | マズメのボイル | 日中・群れ探し | スレた後・暗くなった後 |
現行モデルから選ぶならこの5製品|重さ・サイズ・価格を一覧で比較

ここからは、ダイワ公式サイトで現行ラインナップとして掲載されている製品の中から、カマス狙いに使いやすい5つを紹介します。価格はすべてメーカー希望本体価格(税抜)です。店頭価格はお店によって異なります。
| 製品名 | タイプ | サイズ・重さ | 本体価格(税抜) |
|---|---|---|---|
| カマスハンターミノー50S | シンキングミノー | 50mm/3.7g | 1,000円 |
| カマスハンター55S | シンキング(ヒラ打ち) | 55mm/5.5g | 1,200円 |
| 月下美人 小鉄 | メタルジグ | 3g・5g・7g | 850円/900円/950円 |
| 月下美人 ビームスティック極み | ワーム(10本入) | 1.5インチ・2.2インチ | 550円 |
| 月下美人ジグヘッドSS | ジグヘッド(4個入) | 1.0g〜3.0g | 350円 |
釣りはじめナビ調べ(ダイワ公式製品ページの掲載内容より作成)
カマスハンターミノー50S|カマス専用設計の小型ミノー
最初の1個として選びやすいのが、ダイワの「カマスハンターミノー50S」です。名前のとおりカマスを狙うために作られたミノーで、公式スペックはサイズ50mm、自重3.7g、シンキングタイプ(沈むタイプ)、フックは#10シルバートレブルフック、メーカー希望本体価格は1,000円(税抜)です。カラーは全11色が用意されています。
特徴は、ダイワ公式の製品ページによると、タングステンウエイトを採用し、後方のウエイトを外して前方重心にしている点です。これにより、ゆっくり巻いたときでも巻き始めからすぐに泳ぎ出すようになっています。さらに、カマスの骨っぽい口に合わせた#10フックで、大きめのカマスにもしっかり掛かるよう設計されています。
おすすめの使い方は、表層から1〜2m程度をゆっくりただ巻きすることです。シンキングなので、着水後に数秒沈めてから巻けば少し深いタナも探れます。夕マズメの群れが見えたら、群れの少し先に投げて目の前を通すのが基本です。
注意点として、シンキングタイプなので、足元の浅い場所でゆっくり巻きすぎると底に触れて根掛かりすることがあります。また、シマノ公式が勧めるのはフローティングミノーなので、水面直下を長く引きたい場面では浮くタイプのミノーを別に用意する考え方もあります。
前方重心でゆっくり巻いても泳ぎ出し、硬い口に合わせた#10フックで掛かるカマス専用ミノーはこちら▼
カマスハンター55S|キレのあるヒラ打ちで遠くの群れにアピール
もう少し飛距離とアピールがほしい方には、2026年9月に発売された「カマスハンター55S」が候補になります。公式スペックはサイズ55mm、標準自重5.5g、シンキングタイプ、フックはシルバートレブルフック#10、メーカー希望本体価格は1,200円(税抜)で、カラーは8色です。
ダイワの製品説明では、高レスポンス設計で軽快かつキレのあるヒラ打ちアクションを出せること、素早い立ち上がりと連続アクションが可能な固定ウェイトシステムを搭載していることが特徴として挙げられています。ヒラ打ちとは、ルアーが左右にパタパタと体を倒してギラッと光る動きのことで、弱った小魚のように見せて食い気を誘います。
使いどころは、群れが少し沖にいてミノー50Sでは届きにくいときや、ただ巻きに反応が薄くなったときです。竿先を軽くチョンチョンと動かしてヒラ打ちさせ、その合間に食わせる間を作ると変化をつけられます。
デメリットは、ただ巻きだけで使うより竿先の操作を加えたほうが持ち味が出るため、ルアー釣りが初めての方には少し慣れが必要なことです。また、価格がミノー50Sより高いので、根掛かりしやすい場所では無理に底を探らないようにしましょう。
月下美人 小鉄|3g・5g・7gから選べる小型メタルジグ
日中の群れ探しや遠投用には、ダイワの小型メタルジグ「月下美人 小鉄」が使いやすいです。公式スペックは3g(全長35mm)、5g(全長39mm)、7g(全長41mm)の3サイズで、メーカー希望本体価格はそれぞれ850円、900円、950円(税抜)です。フックはサクサス加工太軸トレブル#18が2本付いています。
小鉄はもともとメバル用の印象が強いルアーですが、ダイワ公式の製品ページでは、ケイムラ系カラーを増やすことでデイでのアジ、メッキ、カマス、ショゴなどの小型回遊魚も視野に入れたと説明されています。ケイムラとは紫外線に反応して青白く発光する塗装のことで、日中の水中でも目立ちやすいカラーです。
最初の1個なら5gが扱いやすい重さです。ライトゲーム用の竿でも無理なく投げられ、底まで沈めてからの巻き上げもテンポよくできます。潮が速い日や沖の潮目まで届かせたい日は7g、浅い場所や足元を探るなら3gと使い分けましょう。
注意点は、メタルジグは沈むのが速いので、巻き始めが遅れると根掛かりしやすいことです。着底の合図(ラインがふっと緩む)を見逃さないよう、ラインを指で触れながら沈めると感じやすくなります。また、フックが小さい#18なので、大型のカマスが掛かったときは無理に抜き上げずに取り込みましょう。
ビームスティック極み+ジグヘッドSS|ワームで粘る定番セット
ワームで狙うなら、ダイワの「月下美人 ビームスティック極み」と「月下美人ジグヘッドSS」の組み合わせが定番です。ビームスティック極みは1.5インチと2.2インチの2サイズで、10本入りのメーカー希望本体価格が550円(税抜)、カラーは6色です。ジグヘッドSSは1.0g〜3.0gで、フックサイズは#10・#8・#6、4個入りでメーカー希望本体価格は350円(税抜)です。
ビームスティック極みは、濃縮エビ粉末コアの外側に「アミノX」を加えて集魚力を高め、従来のビームスティックより素材をやや柔らかくしてフッキングとジグヘッドへの刺しやすさを向上させたモデルです。ジグヘッドSSは大型ラインアイで糸を通しやすく、ダイワ公式によるとサクサスフックの刺さり性能は従来の塗装ハリに比べて最大40%アップしているとのことです。口の硬いカマスにはうれしいポイントです。
カマス狙いなら、ワームは2.2インチ、ジグヘッドは2.0g前後の#8あたりから始めると、飛距離と掛かりやすさのバランスが取りやすいです。ジグヘッドSSには#6の大きめフックもあるので、掛かりが浅いと感じたら#6に変えてみるのも手です。
デメリットは、やや柔らかい素材のぶん、カマスの歯でちぎれやすいことです。1匹釣ったらワームを確認し、裂けたら交換する前提で多めに持っていきましょう。ジグヘッドもラインごと切られることがあるので、予備は最低でも1パック用意しておくと安心です。
竿・リール・ラインは何を使う?カマス用タックルの目安
ルアーがそろったら、次はそれを投げるための道具(タックル)です。カマス狙いは軽いルアーを使うので、ライトゲーム用の道具がそのまま流用できます。
竿は6〜7フィートのライトゲームロッドが扱いやすい
カマス用の竿は、長さ6〜7フィート(約1.8〜2.1m)、投げられるルアーの重さが10グラム程度までのライトゲームロッドが目安とされています。アジングロッドやメバリングロッドを持っている方は、そのまま使えます。
この長さがちょうどいい理由は、3〜7g前後のルアーを軽い力で投げられ、堤防の上で取り回しやすいからです。短すぎると飛距離が出ず、長すぎると軽いルアーの操作感がわかりにくくなります。カマスは引きが強すぎる魚ではないので、柔らかめの竿のほうが引きを楽しめます。
家族で行く場合は、お子さんには短めの6フィート前後、大人は7フィート前後、と長さを分けておくと、お子さんでも振りかぶりやすく、大人は沖の群れまで届かせやすくなります。
注意点として、サビキ用の長い磯竿で小さなルアーを投げるのはおすすめしません。竿が重いぶん、ミノーの泳ぎやメタルジグの着底がわかりにくく、カマスの小さなアタリも感じ取れません。ルアー用の竿を1本持っておくと、カマス以外にもアジやメバル、メッキ狙いまで広がります。
リールは2000番台、ラインはナイロン6ポンドが入門向き
リールは2000番台クラスのスピニングリールが目安です。ラインについては、釣り情報サイトではナイロン6ポンドが入門向けの例として挙げられています。ナイロンラインは適度に伸びるので、口の硬いカマスが暴れたときのバラシを減らしてくれます。
PEライン(細くて強い編み糸)を使う方も多いですが、PEは擦れに弱いので、カマスの歯に触れると一発で切れることがあります。PEを使うなら、先端に必ずリーダー(ナイロンやフロロカーボンの太めの糸)を結ぶようにしましょう。
具体的には、すでにアジングやメバリング用に2000番前後のリールを持っているならそれで十分です。これからそろえる方は、ライトゲーム全般に使える番手を選んでおくと、カマスのシーズンが終わってからも出番があります。

「ライトゲームを始めたいけど、リールはどれを買えばいいの?」「番手やギア比って何を基準に選ぶの?」そんな疑問を持っている方は多いはずです。ライトゲームリールは、…
デメリットとして、ナイロンは使い続けると吸水や紫外線で劣化しやすく、数回の釣行でラインがゴワついてきます。釣行のたびに先端を数メートルずつ切って新しい部分を使う、シーズンごとに巻き替えるといったメンテナンスが必要です。
リーダーは「少し太め」が正解|ルアー3個を続けてなくした失敗
カマス釣りで一番多い失敗は、リーダーが細すぎて、ルアーごと歯で切られることです。シマノ公式でも、カマスの歯は鋭いので細いラインでは切られるケースがあり、少し太めのリーダーを結んでおくとよいとされています。
よくあるのが、アジング用の細いリーダーのまま投げてしまうパターンです。群れに当たって最初の1匹は釣れたのに、2匹目、3匹目は「ゴンッ」と当たった直後にラインが軽くなり、1,000円のミノーが続けて海に消えていく。原因は、カマスがルアーに後ろから噛みついたとき、ルアーのすぐ上のリーダーに歯が当たっていることです。
対策は、メインラインより太めのリーダーを結ぶこと、そして1匹釣るたびにリーダーの先端を指でなぞって傷がないか確認することです。ザラついていたら、その部分を切って結び直しましょう。この確認を習慣にするだけで、ロストは目に見えて減ります。
リーダーを太くしすぎると、軽いミノーの泳ぎが悪くなる、カマスに見切られやすくなるといったデメリットもあります。まずは少し太めから始めて、切られる回数とアタリの数を見ながら調整してください。号数の考え方はこちらの記事で詳しく解説しています。

リールにPEラインを巻いたはいいものの、その先に結ぶリーダーで手が止まっていませんか。「何号を選べばいいのか」「そもそも本当に必要なのか」「結び方が難しそう」—…
ルアーが歯で切られるのは「釣れているサイン」でもありますが、海に残ったルアーは他の釣り人や生き物の迷惑になります。1匹ごとのリーダーチェックと、ルアーとラインをつなぐ結び目の確認を習慣にしましょう。結び目付近の小さな傷が、次のアタリで切れる原因になります。
偏光グラスとフィッシュグリップはルアーより先に買っていい
意外と見落とされがちですが、カマス釣りではルアー以外の小物が釣果と安全を左右します。特に用意しておきたいのが偏光グラスとフィッシュグリップ(魚をつかむ道具)です。
偏光グラスは、水面の反射を抑えて水中を見やすくするサングラスです。シマノ公式でも、日中のカマス狙いでは偏光グラスがあるとカマスの動きやアタってきた瞬間がよく見え、釣果アップにつながると紹介されています。群れの有無が見えれば、いない時間に無駄に投げ続けることも減ります。
フィッシュグリップは、暴れるカマスの体をしっかりはさんで固定する道具です。カマスの歯は鋭いので、素手で口をつかむのは危険です。グリップで体を押さえ、プライヤー(先の細いペンチ)で針を外すのが安全な手順です。
注意点として、偏光グラスは「釣りのため」と思って安いものを選ぶと、偏光機能が弱くて水中が見えにくいことがあります。また、飛んできたルアーから目を守る役割もあるので、隣の人との距離が近い堤防ではできるだけかけておきましょう。
群れを見つけて連発させる!堤防での釣り方4ステップ

道具がそろったら、いよいよ実践です。カマス釣りは「群れを探す」「群れのタナを見つける」「そのタナを効率よく通す」の繰り返しです。
ステップ1:まずは歩いて群れを探す
釣り場に着いたら、いきなり投げ始めるのではなく、まずは堤防を歩いてカマスの群れを探しましょう。シマノ公式でも、波止周りなどを歩きながらカマスの回遊状況を確認し、カマスが見えたらルアーをキャストして目の前を通してみるという手順が紹介されています。
カマスが入りやすいのは、外洋に面した潮通しのいい堤防の先端や角、小魚が溜まりやすい変化のある場所です。水面に小魚が逃げ回っている、波紋が立っている、細長い魚影が群れで横切る、といったサインがあればチャンスです。偏光グラスがあると見つけやすくなります。
群れを見つけたら、群れの少し先に投げて、群れの目の前をルアーが横切るように巻いてきます。反応があれば、その場所でしばらく粘る価値があります。
注意点は、歩き回るときに他の釣り人の後ろを通る場合、竿を振るタイミングを確認してから通ることです。また、人気の堤防の先端はマズメ時に場所が埋まるので、群れ探しは少し早めの時間から始めておくと場所選びに困りません。
ステップ2:見えないときは底から巻き上げてタナを探る
カマスの姿が見えないときは、表層ではなく深いタナにいる可能性があります。シマノ公式では、実績ポイントならルアーを底まで沈め、ジギングの要領で水面付近まで派手に動かしながら巻き上げると、ルアーの後ろにカマスがついてくることもあると紹介されています。
この場面で活躍するのがメタルジグです。月下美人 小鉄のような小型ジグを投げ、着底したら竿を小刻みにあおりながらリールを巻いて、表層まで一気に巻き上げます。足元まで巻いてきたとき、ルアーの後ろにカマスがついてきていないかを必ず確認してください。
どこで食ったかを覚えておくのも大切です。「着底から10回巻いたあたりで食った」というように、リールを巻いた回数でタナを記憶しておくと、次の1投からそのタナを集中して狙えます。
デメリットとして、底まで沈める釣り方は根掛かりのリスクがあります。海底が岩場や海藻だらけの場所では、底まで沈めずに途中から巻き始める、沈める秒数を数えて徐々に深くしていく「カウントダウン」で探るなどの工夫が必要です。
ステップ3:ただ巻きの速さを変え、ときどき止める
群れに反応があったら、基本はただ巻きです。ミノーもワームも、まずは一定の速さで巻いてくるだけで食ってきます。反応が落ちてきたら、巻く速さを変える、途中で一瞬止める、という変化をつけましょう。
カマスは小魚を追いかけて捕食する魚なので、速めの巻きに反応することもあれば、止めた瞬間にふっとルアーが沈むタイミングで食ってくることもあります。どちらに反応するかはその日の状況によるので、1投ごとに巻き方を変えて「今日のアタリパターン」を探すのが楽しいところです。
具体的には、ジグヘッド+ワームなら3〜4回巻いて1秒止める、を繰り返すのが試しやすい方法です。ミノーなら、早巻き→ゆっくり巻き→早巻きと速度を切り替えると、追いかけてきたカマスが食いつくきっかけになります。
注意点は、アタリがあったときにすぐ大きく竿を立てて合わせようとすると、口の硬いカマスでは針が刺さらずに外れることがある点です。巻き続けて重みが乗ったのを感じてから竿を立てる「巻き合わせ」のほうが、掛かりやすいケースがあります。
ステップ4:群れが散ったら深追いせず次の回遊を待つ
連発していたアタリがぴたりと止まったら、群れが移動した可能性が高いです。そんなときは、同じ場所で同じルアーを投げ続けるより、一度手を止めて次の回遊を待つのも立派な作戦です。
回遊魚は、潮の流れや小魚の動きに合わせて移動します。群れが戻ってくるまでのあいだに、リーダーの傷のチェック、ワームの交換、釣ったカマスの処理などを済ませておけば、次の群れが来たときにすぐ投げられます。
どうしても投げ続けたい場合は、ルアーを遠投できるメタルジグに替えて、沖のほうに群れが残っていないかを探ってみましょう。足元から離れただけで、沖ではまだエサを追っていることもあります。
デメリットとして、待つ時間はどうしても退屈に感じやすいものです。お子さんと一緒なら、そのあいだにおやつ休憩を挟んだり、足元の小魚を観察したりと、待つ時間も楽しめる工夫があると、家族の釣りが長続きします。
カマス釣りの流れは「歩いて群れを探す → 見えなければ底から巻き上げる → 反応したタナを覚える → 巻き方に変化をつける → 散ったら待つ」の繰り返しです。ルアーを替えるのは、この流れの中で反応が変わったときだけで十分です。
アタリはあるのに釣れない…初心者がハマる3つのズレ
「カマスがいるのはわかるのに釣れない」というのは、初心者がもっともモヤモヤする状況です。原因の多くは、ルアーそのものではなく、通すタナ・フック・時間帯のどれかがずれていることにあります。
失敗例:アタリが10回あっても1匹も掛からなかった
よくある失敗が、「ゴツゴツとアタリはあるのに、まったく針に掛からない」というパターンです。たとえば、夕マズメに群れに当たり、ルアーをコツコツ突かれる感触が10回以上あったのに、1匹も釣り上げられないまま暗くなってしまう、というケースです。
原因として考えられるのは、フックの刺さりが足りないことです。ダイワのカマスハンター55Sの製品説明にあるとおり、カマスは口周りが硬く、針先が刺さりにくい魚です。針先が少しでも鈍っていたり、フックが小さすぎたりすると、噛みついても針が貫通せずに外れてしまいます。
対策は3つあります。1つ目は、カマス専用設計の#10フックを採用したミノーを使うこと。2つ目は、ジグヘッドなら#6や#8など、少し大きめのフックに替えること。3つ目は、根掛かりや岩への接触で針先が鈍っていないかを、爪に軽く当てて確認することです。針先が爪の上で滑るようなら交換しましょう。
注意点として、アタリに反応して大きく合わせを入れすぎるのも、硬い口では逆効果になることがあります。前の章で紹介した「巻き合わせ」も試してみてください。
ルアーのサイズが小魚と合っていない
カマスが反応はしてもなかなか食いつかないとき、ルアーのサイズがエサになっている小魚と合っていないことがあります。カマスはイワシなどの小魚を食べているので、その日に港内にいる小魚の大きさに近いルアーを選ぶのが基本です。
ミノーのサイズは4〜7cm前後が目安とされていますが、港内にいる小魚が小さい日は小さめ、大きい日は大きめに合わせると反応が変わることがあります。足元をのぞいて、小魚の群れの大きさを観察してからルアーを選ぶとよいでしょう。
具体的には、カマスハンターミノー50Sで反応が鈍ければ55Sに替えてシルエットを大きくする、逆に小魚が小さい日はビームスティック極みの1.5インチに落とす、といった使い分けができます。
デメリットとして、ルアーを小さくしすぎると、カマスがルアー全体を口に入れてしまい、リーダーに歯が当たりやすくなります。小さいルアーほどリーダーのチェックをこまめにしましょう。
実は「ルアーの種類」より「通すタナ」のほうが大事
意外と知られていないけれど、カマスが釣れないときに最初に見直すべきなのは、ルアーの種類よりもルアーを通しているタナ(深さ)です。初心者ほど、釣れないと次々にルアーを替えがちですが、同じ表層ばかりを通していると、底付近にいるカマスにはどのルアーも見えていません。
シマノ公式でも、姿が見えないときは深いタナにいる可能性が高いとして、底まで沈めて巻き上げる方法を紹介しています。逆に、水面付近で捕食しているときはフローティングミノーが向いているとされています。つまり、カマスは状況によって表層と底を行き来する魚であり、まずタナを合わせることが優先なのです。
具体的な方法は、同じルアーのまま、着水後に沈める秒数を「0秒→5秒→10秒」と変えて巻いてみることです。どの秒数でアタリが出たかを覚えておけば、それがその日のカマスのタナです。タナがわかってから、そのタナに合ったルアーに替えるのが効率的な順番です。
注意点として、タナは時間とともに変わります。夕マズメに表層で釣れていたカマスが、暗くなるにつれて少し沈むこともあるので、アタリが遠のいたら再びカウントダウンでタナを探り直しましょう。
あなたはどれから使う?シーン別の選び方と釣った後の扱い方
ここまでの内容を踏まえて、読者のタイプ別に「最初に何を持っていけばいいか」をまとめます。全部をそろえる必要はないので、自分に近いパターンから始めてみてください。
ルアー釣りが初めての人はミノー1個とワームセットから
ルアー釣りがまったく初めての方は、カマスハンターミノー50Sを1〜2個と、ビームスティック極み+ジグヘッドSSのワームセットから始めるのがおすすめです。ミノーはただ巻くだけで泳ぐので操作に迷わず、ワームセットはロストしても負担が少ないからです。
公式価格で見ると、カマスハンターミノー50Sが1,000円、ビームスティック極みが550円、ジグヘッドSSが350円(いずれも税抜の本体価格)です。カマスの群れが表層に来たらミノー、反応が鈍ったらワーム、という2段構えにしておけば、夕マズメの短い時間でも対応できます。
具体的には、到着したら最初はワームで足元から探り、群れが見えたらミノーに替えて群れの先に投げる、という流れが無理なく試せます。
デメリットは、メタルジグを持っていないと、沖に群れがいるときや日中に底を探りたいときに手が届かないことです。釣り場に慣れてきたら、月下美人 小鉄の5gを1個追加すると、探れる範囲が一気に広がります。
子供と一緒に行くならワーム中心で、針外しは大人の担当に
お子さんと一緒にカマスを狙うなら、ワーム中心の組み合わせが安心です。ジグヘッドはフックが1本だけなので、トレブルフックが2つ付いたミノーやメタルジグに比べて、振りかぶったときに服や体に引っ掛かるリスクを抑えられます。
カマスは群れに当たると次々に釣れるので、お子さんにとっては「釣れた!」という体験を何度も味わえるのが魅力です。夕方の空がオレンジ色に染まっていく中で、竿がぐっと曲がる瞬間は、きっと思い出に残る時間になります。
一方で、カマスの歯は鋭いので、釣り上げた後に口元をつかむのは厳禁です。針を外すのは大人の担当にして、お子さんにはフィッシュグリップで魚をはさむ係をお願いするなど、役割を分けておくとトラブルを防げます。
注意点として、マズメ時は暗くなるのが早く、足元が見えにくくなります。ライフジャケットの着用はもちろん、ヘッドライトを用意し、暗くなったら早めに切り上げる判断も大切です。
トレブルフックが付いたミノーやメタルジグは、キャスト時に周りの人に引っ掛ける事故が起きやすいルアーです。投げる前に後ろと左右に人がいないか必ず確認し、お子さんには「投げる前に後ろを見る」を声に出して習慣づけてもらいましょう。
大きな堤防・沖の群れ狙いならジグとヒラ打ちミノーを軸に
すでにルアー釣りに慣れていて、大きな堤防の先端から沖の群れも狙いたい方は、月下美人 小鉄の5g・7gとカマスハンター55Sを軸にするのがおすすめです。どちらも小型ミノーやワームより重く、遠くまで届かせやすいからです。
小鉄は7gで全長41mm、カマスハンター55Sは標準自重5.5gで55mmです。メタルジグで沖の底から群れを探し、反応のあったタナにヒラ打ちアクションのカマスハンター55Sを通す、という組み合わせにすると、探索と食わせの役割分担ができます。
具体的な場面は、潮通しのいい外洋側の堤防で、群れが足元まで寄ってこない日です。潮目(流れの違う潮がぶつかる筋)が沖に見えるときは、そこまで届かせられるかどうかが釣果の差になります。
デメリットとして、重いルアーを使うほど竿やラインへの負担も大きくなります。ライトゲームロッドの適合ルアー重量を超えないように注意し、メタルジグの7gを使うときは竿の表示を確認してから投げましょう。
釣った後は早めに締めて持ち帰ると味が落ちにくい
カマスは塩焼きや干物にすると人気の魚で、自分で釣ったカマスを食べられるのもこの釣りの楽しみです。ただし、身がやわらかい魚なので、釣った後の扱いで味が大きく変わります。
シマノ公式の初心者向けコンテンツでも、釣った魚をおいしく食べるための締め方と持ち帰り方が紹介されています。基本は、釣れたら早めに締めて血抜きをし、氷を入れたクーラーボックスで冷やして持ち帰ることです。群れに当たって連発しているときほど処理が後回しになりがちですが、数匹ごとにまとめて処理するだけでも鮮度の差が出ます。
具体的には、クーラーボックスに海水と氷を入れた「氷海水」を作っておき、締めたカマスをそこに入れていく方法が手軽です。締め方の道具や手順はこちらの記事でまとめています。

釣った魚を美味しく持ち帰りたいけれど、「締め方がよくわからない」「ナイフは怖い」と感じている方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、魚の締め方にはハサミを…
注意点として、締めるときもカマスの歯には十分気をつけてください。口元に手を近づけず、フィッシュグリップで体を固定してから作業しましょう。また、持ち帰る数は食べきれる分だけにしておくのが、釣り人としてのマナーです。
まとめ
カマスのルアー釣りは、群れに当たれば初心者でも連発を味わえる、ルアー入門にぴったりの釣りです。その一方で、鋭い歯と硬い口というクセがあり、リーダーとフックへの気配りが釣果を分けます。最初はカマスハンターミノー50Sとワームセットの2本立てで、夕マズメの堤防に立ってみてください。群れが見えたら、その目の前にルアーを通す。それだけで、秋の夕暮れに竿がしなる瞬間がきっと訪れます。
※製品の価格・仕様は2026年10月時点のメーカー公式サイトの掲載内容です。最新情報は公式サイトでご確認ください。



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