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「ショアジギングを始めたいけれど、ラインは何号を何メートル巻けばいいの?」「PEラインの種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない」。釣具店のライン売り場で、色とりどりのパッケージを前に固まってしまった経験がある方は少なくないはずです。ショアジギングは岸から金属製のルアー(メタルジグ)を遠くへ投げて青物を狙う釣りなので、ラインの選び方ひとつで飛距離も、掛けた魚を獲れるかどうかも変わります。
先に結論をお伝えすると、堤防から始める初心者なら「PEライン2号前後・200m以上・8本編み・色分けマーキング付き」を選べば大きく外すことはありません。サバやハマチ中心なら1.5号まで細くしてもよく、磯でヒラマサのような大型魚を狙うなら3号以上に上げていく、という考え方です。
この記事では、PEラインがショアジギングの標準になっている理由から、釣り場・魚・ジグの重さ別の号数早見表、編み数やマーキングの違い、メーカー公式のスペック表を並べた主要4製品の比較、そして高切れ(ラインが途中で切れてジグを失うこと)を防ぐ扱い方まで、順番に解説します。読み終えるころには、売り場で迷わず1本を手に取れるようになっているはずです。
・ショアジギングでPEラインが選ばれる理由と、ナイロン・フロロとの違い
・釣り場・対象魚・ジグの重さ別に見た号数の目安
・ダイワ・シマノ・よつあみ・バリバスの主要4製品の強度と価格の比較
・高切れやライントラブルを防ぐ巻き方・結び方・交換時期の見極め方
ショアジギングラインは「PE2号・200m・8本編み」から始めれば外さない

迷ったら2号を選ぶのが堤防デビューの正解
最初の1本は、PEライン2号を選んでおけば堤防のショアジギングでほとんどの状況に対応できます。釣り情報メディアのタックルノートがまとめた目安では、堤防での小〜中型青物狙いは1.0〜3.0号、一般的な40〜80gのジグを使う場合は1.5〜3.0号が基本とされています。2号はこの2つのレンジのちょうど真ん中に入る太さです。
具体的には、ダイワの「UVF PEデュラセンサー×8+Si2」の2号は35lb、シマノの「ピットブル8+」の2号は43lbと公式にうたわれています。lb(ポンド)はラインの強さを表す単位で、数字が大きいほど強い引っ張りに耐えます。堤防で回ってくるハマチやワラサクラスであれば、ドラグ(一定以上の力でラインが出ていく機能)を正しく設定すれば十分にやり取りできる強さです。
こんな方に向いています。初めてショアジギングロッドとリールを買った方、近所の堤防でサバ・ハマチ・サゴシあたりを狙いたい方、そして「何が釣れるか分からないから、ある程度の大物にも備えておきたい」という方です。
ただし、2号が合わないケースもあります。20g前後の軽いジグを使うスーパーライトショアジギングでは、2号は太すぎて飛距離が落ちます。逆に、磯でヒラマサのような大型魚を狙うなら2号では心もとないので、後の章の早見表を見て号数を上げてください。
200m以上巻く理由は「切れた分を詰めて使う」から
ラインの長さは200m以上を選ぶのが基本です。ショアジギングではジグを遠くへ投げるので、1投で100m前後のラインが出ていくこともあります。さらに大きな魚が掛かって走られると、そこからドラグでラインが出ていきます。
もう1つの理由は、PEラインは使っているうちに先端側が傷んでくるため、傷んだ部分を数メートル単位で切り捨てながら使うことです。150m巻きで始めると、何度か切り詰めただけでフルキャストに必要な長さが足りなくなります。ダイワのデュラセンサー×8+Si2は5カラーの1.2〜4号で200mと300mが選べ、シマノのピットブル8+は150mと200mが用意されています。
使い分けとしては、堤防メインなら200m、遠投が必要なサーフや、大型魚に走られる可能性が高い磯なら300mを選ぶと安心です。リールのスプールに「PE2号-200m」のような糸巻量の表示があるので、購入前に必ず確認しましょう。
注意したいのは、リールの糸巻量より長く巻きすぎることです。スプールの縁ギリギリまで巻くと、キャスト時にラインが一度に何重も飛び出して絡む原因になります。300m巻きを買って200mしか入らないリールなら、残りは次回の巻き替え用に取っておけば無駄になりません。
8本編みとマーキングは初心者ほど恩恵が大きい
編み数は8本編み、カラーは一定間隔で色が変わるマーキング付きを選ぶのがおすすめです。8本編みは細い糸を8本編み込んで1本のラインにしたもので、表面がなめらかなためガイド(竿についているリング)との摩擦が少なく、飛距離が出やすくなります。タックルノートでも8本編みは4本編みより高感度で強度に優れると説明されています。
マーキングは、ラインに一定間隔で色の変化や目印が入っている仕様のことです。よつあみの「スーパージグマンX8」は10mごとに5色が切り替わり、バリバスの「アバニ キャスティングPE マックスパワーX8」は25mごとに1m幅でネイビーとピンクのマーキングが入っています。色を見れば「今ジグがどのくらい沖にあるか」「どれくらい沈んだか」が分かります。
初心者の方ほど、この「見える化」の恩恵は大きいです。ジグが底に着いたタイミングを色の変化で確認できるので、根掛かり(ジグが海底の岩などに引っかかること)を減らせます。
デメリットは、8本編みは同じ号数の4本編みより価格が高めになりやすいことです。また、マーキングの色は使っているうちに薄くなっていきます。色が抜けてきたら、ラインが劣化してきたサインとして交換を考えるきっかけにしてください。
ラインの「号」は太さ、「lb」は強さの目安です。同じ2号でもメーカーや製品によってlb表示は異なります。号数だけで判断せず、パッケージや公式サイトのlb表記も一緒に確認すると、自分の釣りに合うラインを選びやすくなります。
なぜPEラインなのか?ナイロン・フロロとの違いを比べてみる
PEは「細くて強い」から遠投勝負で圧倒的に有利
ショアジギングのメインラインにPEラインが使われるのは、同じ強さなら他の素材より細くできるからです。ラインが細いほど空気抵抗が減り、ジグが遠くまで飛びます。岸から狙うショアジギングでは、沖の潮目(流れがぶつかる帯)や鳥山(小魚を狙う海鳥が集まる場所)までジグを届けられるかが釣果を左右します。
数字で見ると、シマノのピットブル8+は1.5号で31.8lb、2号で43lbの最大強力がうたわれています。よつあみのスーパージグマンX8も2号で35lb、3号で50lbという設定です。同じくらいの強さをナイロンラインで出そうとすると、ずっと太い糸が必要になり、リールに巻ける量も飛距離も大きく落ちます。
こんな場面で差が出ます。向かい風の日の堤防、サーフでの遠投、沖に見えたナブラ(小魚が水面で逃げ惑っている状態)へ素早くジグを届けたい時などです。ジグを遠くに投げられるほど、魚のいる範囲を長い距離で探れます。
デメリットもあります。PEラインは擦れ(こすれ)に弱く、岩や堤防の角、魚の歯に触れると簡単に切れてしまいます。そのため、先端にはショックリーダーと呼ばれる別素材のラインを結ぶのが必須です。この「結ぶ手間」が、初心者にとって最初のハードルになります。
伸びの少なさがジグを動かす操作性に直結する
PEラインのもう1つの強みは、ほとんど伸びないことです。ショアジギングでは竿をしゃくってジグを跳ね上げ、落ちていく動きで魚を誘います。ラインが伸びると、竿の動きがジグまで伝わる前にラインに吸収されてしまいます。
例えば沖に70〜80m投げたジグを動かす場面を想像してください。伸びるラインだと手元で竿を大きくしゃくっても、ジグはわずかしか動きません。PEラインならしゃくった分がダイレクトにジグに伝わり、ヒラヒラと落ちる「フォール」の動きも作りやすくなります。また、魚がジグに触れた小さなアタリも手元に届きやすく、合わせ(針を掛けるために竿を立てる動作)のタイミングをつかみやすくなります。
向いているのは、ジグをリズムよくしゃくる「ワンピッチジャーク」などの基本アクションを覚えたい方です。動かした感触が手に返ってくるので、上達の手応えを得やすくなります。
一方で、伸びないぶんクッションがなく、魚が急に突っ込んだ時の衝撃がダイレクトに結び目や針にかかります。ドラグを締めすぎていると、結び目から切れたり、魚の口から針が外れたりする原因になります。ドラグ調整とショックリーダーで、この衝撃を吸収する工夫が欠かせません。
ナイロン・フロロを選ぶならどんな時か
結論として、ショアジギングのメインラインにナイロンやフロロカーボンを使う場面は、初心者にはほぼありません。ただし、それぞれの素材には役割があり、ショックリーダーとしては欠かせない存在です。
ナイロンラインは適度に伸び、しなやかで扱いやすい素材です。トラブルが少ないため、PEラインの結束に慣れていない方がライトなルアー釣りに使うことはあります。フロロカーボンは擦れに強く、水中で沈みやすいのが特徴です。この擦れへの強さを活かして、PEラインの先に結ぶリーダーとして使われます。
使い分けをまとめると、メインライン(リールに巻く糸)はPE、ショックリーダー(ジグとの間に結ぶ1〜2mほどの糸)はフロロカーボンかナイロン、という組み合わせがショアジギングの基本形です。
注意点として、「PEは結ぶのが面倒だからナイロンだけで」と考える方もいますが、ナイロンだけでは飛距離が落ち、伸びによってジグの操作感もぼやけます。青物の強い引きに対応する太さにすると、リールに巻ける量も足りなくなりがちです。最初は少し手間でも、PE+リーダーの組み合わせに慣れてしまう方が、結果的に釣りが楽しくなります。
| 比較項目 | PEライン | ナイロン | フロロカーボン |
|---|---|---|---|
| 同じ強さでの細さ | ○ 細い | × 太い | × 太い |
| 伸びにくさ・感度 | ○ | × | △ |
| 擦れへの強さ | × | △ | ○ |
| ショアジギングでの役割 | メインライン | リーダー | リーダー |
PEラインとリーダーの組み合わせ方や結び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

リールにPEラインを巻いたはいいものの、その先に結ぶリーダーで手が止まっていませんか。「何号を選べばいいのか」「そもそも本当に必要なのか」「結び方が難しそう」—…
号数は何で決める?釣り場・魚・ジグの重さ別の早見表

釣り場で決める:堤防・サーフ・磯で必要な太さは違う
号数を決める1つ目の物差しは「どこで釣るか」です。タックルノートの目安では、堤防での小〜中型青物狙いは1.0〜3.0号、サーフでの遠投底物狙いは1.0〜2.0号程度、磯の大物狙いは2.0〜5.0号程度とされています。
理由は、釣り場ごとに「ラインが何かに擦れるリスク」と「求められる飛距離」が違うからです。堤防は足元のテトラや岸壁の角に注意すれば比較的安全で、中間の太さで対応できます。サーフ(砂浜)は障害物が少ないぶん、遠投性能を優先して細めにできます。ヒラメやマゴチなどの底物を狙う場合も、細いラインの方がジグを遠くまで届けやすくなります。
磯は岩だらけで、掛けた魚が根(海底の岩場)に潜ろうとします。ラインが岩に触れれば一瞬で切れるため、強引に魚を浮かせられる太さが必要です。初心者がいきなり磯に立つことは少ないと思いますが、将来的に磯にも行きたい方は、リールを2台用意して号数を分けるのが現実的です。
注意点として、同じ堤防でも足元にテトラポッドが積まれている場所は、根ズレ(ラインが障害物に擦れること)のリスクが上がります。迷ったら、細い方より太い方に寄せてください。
魚で決める:サバ・ハマチなら1.5号、ブリ級なら3号
2つ目の物差しは「何を釣りたいか」です。同じくタックルノートの目安では、サバ・ハマチなど小型青物は1.0〜1.5号、ブリなど中〜大型青物は2.0〜3.0号、ヒラマサなど大型魚は3.0号以上とされています。
青物は掛かった瞬間に一気に走る魚です。小型のサバやハマチなら1.5号でも十分に寄せられますが、ブリクラスになると引きの強さと走る距離がまったく違います。ラインが細すぎると、ドラグを緩めて慎重にやり取りするしかなく、そのあいだに根に潜られたり、隣の釣り人とオマツリ(ライン同士が絡むこと)したりするリスクが高まります。
読者タイプ別に考えると、次のようになります。まずは数を釣って楽しみたい方は1.5号で軽めのジグを遠くへ。秋の青物シーズンにワラサやブリとの出会いを期待する方は2〜2.5号。磯や沖堤防で大型魚に挑戦したい方は3号以上、という選び方です。
ただし、「大は小を兼ねる」で太くしすぎるのも考えものです。3号以上を堤防で使うと飛距離が落ち、軽いジグは潮に流されやすくなります。釣れる魚に対して太すぎるラインは、そもそも魚に出会うチャンスを減らしてしまいます。
ジグの重さで決める:40〜80gなら1.5〜3号が基準
3つ目の物差しは「どのくらいの重さのジグを投げるか」です。タックルノートによると、一般的な40〜80g程度のジグを使う場合は1.5〜3.0号のPEラインが基本の適合範囲とされています。
ジグの重さとラインの太さが合っていないと、投げる時にトラブルが起きます。重いジグに細すぎるラインを使うと、キャストの瞬間にかかる衝撃でラインが切れやすくなります。逆に、軽いジグに太いラインを使うと、ラインの重さと空気抵抗に負けて飛距離が出ません。
具体的な場面で考えると、堤防でよく使われる40g前後のジグなら1.5〜2号、60gクラスのジグを主に使うなら2号前後、80g以上の重いジグを磯から遠投するなら2.5〜3号以上、という組み合わせが扱いやすいです。お使いの竿にも「適合ルアー重量」「適合PEライン」の表示があるので、竿とラインとジグの3つが噛み合う範囲で選んでください。
注意したいのは、竿の適合範囲を超える組み合わせです。竿の適合PEが1〜2.5号なのに4号を巻くと、ガイドとの相性が悪くなり、トラブルが増えます。竿・リール・ラインはセットで考えるのが基本です。
| 条件 | PE号数の目安 | こんな人向け |
|---|---|---|
| 堤防の小〜中型青物 | 1.0〜3.0号 | 初めてのショアジギング |
| サーフの遠投底物 | 1.0〜2.0号 | ヒラメ・マゴチ狙い |
| 磯の大物 | 2.0〜5.0号 | ヒラマサ・大型ブリ狙い |
| サバ・ハマチなど小型青物 | 1.0〜1.5号 | 数釣りを楽しみたい人 |
| 40〜80gのジグ | 1.5〜3.0号 | 標準的なショアジギング |
出典:タックルノート「ショアジギング用PEラインの選び方」の目安をもとに釣りはじめナビが整理
失敗例:「飛ばしたい」一心で1号にして高切れ連発
号数選びでよくある失敗が、飛距離を求めて細くしすぎることです。例えば、「細い方が飛ぶ」と聞いて40gのジグにPE1号を合わせ、全力でキャストした瞬間に「パチン」という音とともにジグだけが沖へ飛んでいってしまう、というケースです。これが高切れです。
原因は、キャストの瞬間にラインにかかる負荷が、ジグを持ち上げている時よりはるかに大きいことです。とくに竿を振り始めた直後は、ジグの重さに加速の力が上乗せされます。細いラインにわずかな傷があると、その部分から一気に切れます。高切れしたジグが周囲の人に当たれば大きな事故にもつながります。
対策はシンプルで、使うジグの重さに対して早見表の範囲内の号数を選ぶことです。40gのジグなら1.5号以上を目安にしてください。また、キャスト前に先端から数メートルを指でなぞり、ざらつきや毛羽立ちがないか確認する習慣をつけると、高切れの多くは防げます。
もう1つ注意したいのが、細くしたことで「結び目の強度不足」が目立つようになる点です。ライン自体が強くても、ノット(結び方)が甘いと結び目から抜けます。細いラインほど、正しいノットを丁寧に組む必要があります。
高切れしたジグは弾丸のように飛んでいきます。キャスト前には必ず後ろと左右に人がいないか確認し、混雑した堤防では真上から振りかぶるオーバーヘッドキャストを使いましょう。ラインの傷チェックは「釣りを始める前」と「根掛かりを外した後」の2回が基本です。
4本編みと8本編み、マーキングとコーティングはどこまで気にする?
8本編みは飛距離と静かさ、4本編みは価格と擦れへの強さ
ショアジギングでは8本編みを選ぶのが基本ですが、4本編みにも良さがあります。8本編みは細い原糸を8本編み込むため、断面が丸に近く表面がなめらかです。ガイドを通る時の抵抗や「シャー」という音鳴りが少なく、飛距離が伸びやすいのが特徴です。
4本編みは1本1本の原糸が太いため、表面に凹凸ができやすく、そのぶん飛距離や静かさでは8本編みに一歩譲ります。一方で、原糸が太いぶん表面が擦れた時に一気に切れにくいとされ、価格も抑えやすい傾向があります。
使い分けとしては、遠投が釣果に直結するショアジギングには8本編み、サビキや足元の釣りなど飛距離が重要でない釣りには4本編み、と考えると分かりやすいです。ショアジギング用として売られている主要製品の多くは8本編みで、この記事で比較する4製品もすべて8本編みです。
デメリットとして、8本編みは原糸が細いぶん、同じ号数でも擦れて1本の原糸が切れると、そこから強度が落ちやすい面もあります。8本編みだからといって擦れに強いわけではありません。リーダーを短くしすぎない、根掛かりの後はラインを確認する、といった基本は変わりません。
| 8本編みのメリット | 8本編みのデメリット |
|---|---|
| 表面がなめらかで飛距離が出やすい ガイドを通る時の音鳴りが少ない 感度が高くアタリを感じ取りやすい | 4本編みより価格が高めになりやすい 原糸が細く、擦れた部分から弱りやすい 毛羽立ちが出たら早めの交換が必要 |
マーキングの間隔で「見える情報」が変わる
マーキングは、製品によって色の変わり方や間隔が違います。よつあみのスーパージグマンX8は10mごとに5色が切り替わるタイプ、バリバスのアバニ キャスティングPE マックスパワーX8はホワイトをベースに25mごとに1m幅でネイビーとピンクが交互に入るタイプ、ダイワのデュラセンサー×8+Si2の5カラーはダブルマーキングで視認性を高めたタイプです。
10mごとの色分けは、ジグを沈める時に「何色ぶん出たか」で水深や距離をおおまかに把握するのに便利です。例えば、底まで5色ぶん出ていったら次からは同じ色の位置で底を意識する、といった使い方ができます。一方、ホワイトベースに要所だけマーキングが入るタイプは、遠くのラインの位置が見やすく、潮の流れでラインがどちらに膨らんでいるか(糸ふけ)を確認しやすい良さがあります。
初心者の方には、まずは10mごとに色が変わる5カラータイプをおすすめします。投げた距離や沈めた深さを数字でつかむ練習になるからです。
注意点として、マーキングの色は使っているうちに薄くなっていきます。色抜けしたからといってすぐに強度がなくなるわけではありませんが、全体の色がくすんで毛羽立ちも出てきたら交換のタイミングです。
コーティングは「滑り」と「耐久」のどちらを重視するか
PEラインの表面には、多くの製品で何らかのコーティングが施されています。目的は主に「ガイドとの摩擦を減らして飛距離を伸ばすこと」と「表面を保護して耐久性を上げること」の2つです。
各社の公式ページを見ると、それぞれ特徴があります。ダイワのデュラセンサー×8+Si2は密に編み込んだ高密度PEで、こすれに強く、耐久性向上、音鳴り軽減、飛距離アップをうたっています。シマノのピットブル8+はIZANAS(イザナス)という原糸に、タフクロス2という工法と、耐熱性を高めるヒートシンクコーティングを組み合わせています。バリバスのマックスパワーX8は、MAX-PE原糸とSP-V非フッ素コーティングで低摩擦の超ロングキャストを狙った設計です。
使い分けの目安としては、遠投性能を重視するならバリバスのようにキャスティングに特化した製品、ドラグが出る場面の熱や擦れへの備えを重視するならシマノやダイワのように耐久性をうたう製品、と考えると選びやすくなります。
デメリットとして、コーティングは使っているうちに少しずつ落ちていきます。新品のうちはハリがあってトラブルが少なくても、数回の釣行でしなやかになり、糸ふけが出やすくなることがあります。コーティングの持続を過信せず、ラインの状態を見ながら使ってください。
実は「同じ2号」でも強度表記は最大10lb違う
意外と知られていないけれど、PEラインの「号」は太さの目安であり、強さを統一する基準ではありません。今回比較する4製品の2号の強度表記を公式・販売店の規格で並べると、シマノのピットブル8+が43lb、ダイワのデュラセンサー×8+Si2が35lb、よつあみのスーパージグマンX8が35lb、バリバスのマックスパワーX8が33lbです。同じ2号なのに、表記の上ではシマノとバリバスで10lbの開きがあります。
この差は、メーカーごとに強度の測り方や表記の考え方が違うことから生まれます。数字だけを見て「シマノが一番強い」と単純に判断するのではなく、「その製品の中で、自分の釣りに必要な強さを満たす号数はどれか」という見方をするのが正しい使い方です。
例えば、「35lb前後の強さが欲しい」と決めているなら、ダイワやよつあみなら2号、シマノなら1.5号の31.8lbと2号の43lbのあいだで検討する、といった選び方ができます。号数を下げられれば、同じ強さでも飛距離面で有利になります。
注意点は、lb表記が高いからといって擦れへの強さまで高いとは限らないことです。また、表記は新品・直線での数値です。結び目を作れば強度は落ちますし、使い込めばさらに下がります。表記の数字には余裕を持たせて選んでください。
おすすめのショアジギングライン4製品を強度と価格で比較

ダイワ UVF PEデュラセンサー×8+Si2:号数と長さの選択肢が多い定番
最初に名前を挙げたいのが、ダイワの「UVF PEデュラセンサー×8+Si2」です。全71アイテムという幅広いラインナップがあり、ショアジギングで使う1.2〜4号の5カラーは200mと300mの両方から選べます。
公式スペックでは、1.5号が26lb、2号が35lb、2.5号が42lb、3号が49lbです。価格はメーカー公式で5カラー200m(1.2〜4号)が本体価格3,100円、300mが本体価格4,150円と、号数による価格差がないのも分かりやすい点です。8ブレイド構造の高密度PEで、こすれに強く、音鳴り軽減と飛距離アップをうたっています。
向いているのは、ダイワのリールを使っている方や、「まずは定番を1本」という方です。号数と長さの組み合わせが豊富なので、堤防用に2号200m、磯用に3号300mといった形で、釣り場ごとに同じシリーズで揃えられます。
注意点として、2号の35lbという表記は、シマノのピットブル8+の2号より数字の上では控えめです。lbで強さを比べて選びたい方は、1つ上の号数も候補に入れて検討してください。カラーは5カラーのほかライムグリーンもあるので、購入時はマーキング付きの5カラーかどうかを確認しましょう。詳しくはダイワ公式の製品ページで全アイテムのスペックが確認できます。
シマノ ピットブル8+:2号で43lbの強度表記が光る堤防向け
シマノの「ピットブル8+」は、同じ号数での強度表記の高さが目を引くラインです。公式の規格表では、1号が23.1lb、1.2号が27.1lb、1.5号が31.8lb、2号が43lbとなっています。
価格はメーカー公式で150mが本体価格2,950円、200mが本体価格3,600円です。IZANAS原糸にタフクロス2工法、ヒートシンクコーティングを組み合わせた8本編みで、号数は0.4〜2号まで。カラーはトレーサブルピンクと5カラーがあります。
こんな方に向いています。堤防からサバ・ハマチ・ワラサあたりを狙う方で、「細めの号数で飛距離を稼ぎつつ、強度も確保したい」という方です。1.5号でも31.8lbという表記なので、40g前後のジグを中心に使う堤防のショアジギングと相性がよい1本です。
デメリットは、ラインナップが2号までであることです。磯で3号以上が必要になる釣りには対応していません。また、長さも150mと200mのみなので、300m巻きたいサーフや磯の遠投用途では他の製品を選ぶことになります。規格の詳細はシマノ公式の製品ページで確認できます。
よつあみ スーパージグマンX8:10m5色で水深を読みやすい日本製
よつあみ(YGK)の「エックスブレイド スーパージグマンX8」は、10mごとに5色が切り替わるマーキングで、ジグの沈み具合や距離を把握しやすいラインです。日本製の8本組で、長さは200m・300m・600mが流通しています。
販売店の規格表では、1.5号が30lb、2号が35lb、2.5号が45lb、3号が50lb、4号が60lbです。価格は販売店によって変わりますが、キャスターハウスでは200mが税込2,680円程度、300mが税込3,980円程度で販売されていました(変動あり)。
向いているのは、ジグを沈めて底を取る釣り方をしっかり覚えたい方です。10mごとの色の切り替わりを数えれば、「この堤防は5色ぶん沈めたら底」といった情報を自分の中に蓄積できます。2.5号で45lbという表記は、ブリクラスも意識したい方にとって選びやすい設定です。
注意点として、メーカー直販の価格表示が見つからず、価格は販売店ごとに差があります。購入時は複数の店舗で価格を見比べてください。また、600m巻きのように長い製品はリール2台分を巻き替えられる一方、1台分だけ欲しい方には量が多すぎます。
バリバス アバニ キャスティングPE マックスパワーX8:12号まで揃う遠投・磯向け
バリバスの「アバニ キャスティングPE マックスパワーX8」は、キャスティング(投げる釣り)専用に作られたPEラインです。ホワイトベースに25mごとに1m幅のネイビーとピンクのマーキングが入り、1〜12号まで、長さも200m・300m・400mと幅広く揃っています。
公式規格では、1.5号が28.6lb、2号が33lb、2.5号が40lb、3号が48lb、4号が64lb、5号が78lbです。MAX-PE原糸とSP-V非フッ素コーティングで低摩擦の超ロングキャストを実現したとされています。価格はオープン価格で、Joshin webでは300m・2号が税込6,080円程度で販売されていました(変動あり)。
こんな方に向いています。磯からヒラマサや大型青物を狙う方、サーフで飛距離を最優先したい方、そして3号以上の太いラインを300m以上巻きたい方です。ホワイトベースは遠くでも見やすく、潮に流されるラインの軌道を目で追いやすいのも利点です。
デメリットとして、2号の33lbという強度表記は4製品の中では控えめです。堤防で2号を使う場合、数字の上では他製品より余裕が少ないので、少し太めの号数を選ぶか、ドラグを丁寧に調整して使いましょう。また、オープン価格のため店舗によって価格差が出やすい点にも注意してください。スペックはバリバス公式の製品ページで確認できます。
| 製品 | 1.5号 | 2号 | 3号 | マーキング |
|---|---|---|---|---|
| ダイワ デュラセンサー×8+Si2 | 26lb | 35lb | 49lb | 5カラー(ダブルマーキング) |
| シマノ ピットブル8+ | 31.8lb | 43lb | 設定なし | トレーサブルピンク/5カラー |
| よつあみ スーパージグマンX8 | 30lb | 35lb | 50lb | 10m毎5カラー |
| バリバス マックスパワーX8 | 28.6lb | 33lb | 48lb | 25m毎ネイビー・ピンク |
釣りはじめナビ調べ(各メーカー公式規格表・販売店の規格表より。よつあみは販売店掲載の規格)
ラインを買ったらまずやること|巻き量・リーダー・ノットの基本
リールへの巻き量はスプールの縁から少し下まで
PEラインは、リールのスプールの縁から少し下がった位置まで巻くのが適量です。縁ギリギリまで巻くと、キャスト時に複数巻きが一度に飛び出して絡む「ライントラブル」が起きやすくなります。逆に少なすぎると、ラインがスプールの縁に擦れて飛距離が落ちます。
理由は、PEラインはしなやかで、ナイロンのような張りがないためです。スプールからこぼれ落ちるように出てしまうと、ガイドに絡んで高切れの原因になります。リールのスプールには「PE2号-200m」のように糸巻量が刻印されているので、これに合わせて長さを選び、足りない場合は下巻き(ラインの下に別の安い糸を巻いて底上げすること)で調整します。
具体的には、200m巻けるリールに300mのラインを買った場合は、200mだけ巻いて残りを保管しておきます。逆に、300m巻けるリールに200mしか巻かない場合は、ナイロンラインなどで下巻きをしてから巻くと、適量に近づけられます。
注意点として、PEラインは張りがないため、巻く時に軽くテンションをかけながら巻かないと、スプール上でゆるく巻かれて後々トラブルになります。巻き方のコツは別記事で手順を詳しく紹介しています。

「PEラインを買ったけど、リールへの巻き方がわからない」「自分で巻いたらトラブルだらけで釣りにならなかった」――そんな声は初心者からよく聞こえてきます。PEライ…
ショックリーダーはPE号数の約4倍のフロロを1〜2m
PEラインの先には、必ずショックリーダーを結びます。目安は、PE号数の約4倍の号数のフロロカーボンを、1〜2mほど結ぶことです。PE2号ならリーダーは8号前後、PE1.5号なら6号前後、という計算になります。
リーダーが必要な理由は2つあります。1つは、擦れに弱いPEラインの先端を、擦れに強いフロロで守るためです。魚が掛かると、ラインは魚の体や歯、堤防の角、海中の岩などに触れます。もう1つは、伸びの少ないPEのクッション役として、急な衝撃を吸収してもらうためです。
場面別に見ると、根の荒い磯ではリーダーを太く長めにし、障害物の少ないサーフでは細めにして飛距離を優先する、といった調整をします。テトラ帯で釣る場合は、魚を足元まで寄せた時にリーダー部分がテトラに当たるので、少し長めにすると安心です。
注意したいのは、リーダーを長くしすぎることです。リーダーとPEの結び目がガイドを何度も通るほど長いと、キャストのたびに結び目がガイドに当たり、飛距離が落ちたり結び目が傷んだりします。初心者のうちは、竿をたらした時に結び目がガイドの外側に出る程度の長さから始めましょう。
ノットはFGノットを覚えれば一生使える
PEラインとリーダーをつなぐ結び方(ノット)は、FGノットを覚えるのがおすすめです。FGノットは、PEラインをリーダーに何度も編み込むように巻きつけて固定する結び方で、結び目が細く仕上がるため、ガイドを通る時の抵抗が少ないのが特徴です。
ショアジギングでは、1日に何十回もフルキャストを繰り返します。結び目が大きいとガイドに引っかかり、そのたびに結び目が傷んで強度が落ちていきます。FGノットは結び目がコンパクトで、この「ガイド抜け」の良さから、ショアジギングで広く使われています。
練習方法としては、自宅で釣りに行く前に何度か組んでみるのが一番です。新聞を読むようなリラックスした状態で10回ほど組めば、手順が体に入ってきます。最初は結ぶのに時間がかかっても、慣れてくると釣り場でも落ち着いて組めるようになります。
注意点は、FGノットは慣れないうちは締め込みが甘くなりやすいことです。締め込みが不十分だと、魚が掛かった時にリーダーがすっぽ抜けます。組み終わったら、リーダーとPEを両手で持ってしっかり引っ張り、ズレないか確認してから釣りを始めてください。
ラインを買ったら「適量を巻く」「リーダーはPE号数の約4倍を1〜2m」「FGノットを家で練習しておく」の3つを準備しておきましょう。釣り場で慌ててノットを組むと締め込みが甘くなり、せっかく掛けた魚を逃す原因になります。
高切れ・ライントラブルを防ぐには?よくある失敗と寿命の見極め
失敗例:風の日に糸ふけを放置してエアノット
PEラインでよく起きるトラブルが、エアノットです。エアノットは、キャスト中やキャスト後にラインが空中や水面で絡み、小さな結び目ができてしまう現象です。例えば、横風の強い日に何も考えずにフルキャストし、着水後もすぐに巻き始めなかった結果、たるんだラインが風にあおられて絡み、次のキャストで結び目から高切れする、というケースです。
原因は、PEラインが軽くしなやかで、風の影響を受けやすいことです。ラインがたるんだ状態(糸ふけ)でリールを巻くと、ゆるく巻かれた部分ができ、次のキャストでまとめて飛び出して絡みます。
対策は3つです。1つ目は、ジグが着水する直前にスプールを指で軽く押さえる「サミング」をして、余分なラインが出ないようにすること。2つ目は、着水したらすぐに糸ふけを取ってから巻き始めること。3つ目は、風が強い日は追い風や向かい風になる方向に投げる、または重めのジグに替えて糸ふけを減らすことです。
注意点として、エアノットができてしまったら、無理にほどこうとせず、結び目より先を切ってリーダーを結び直す方が安全です。結び目が残ったままのラインは、その部分の強度が大きく落ちています。
使用後の真水洗いでラインの寿命は延ばせる
釣りが終わったら、リールごとラインを真水で洗うのが長持ちの基本です。海水が残ったまま乾くと、塩の結晶がラインの表面やリールに残り、次の釣行でラインがガイドを通る時の抵抗になったり、ラインを傷めたりします。
洗い方は、リールのドラグをしっかり締めてから、シャワーの弱い水流で全体を流す方法が一般的です。ドラグを締めておくのは、内部に水が入るのを防ぐためです。洗い終わったら直射日光を避けて陰干しします。
具体的な場面で言うと、朝マズメ(日の出前後の釣れやすい時間帯)の釣りから帰ってきて疲れていても、リールを洗うところまでを1回の釣りと考える習慣をつけると、ラインもリールも長持ちします。PEラインに使えるコーティング剤を吹きかけておくと、表面の滑りを保ちやすくなります。
デメリットとして、強い水流を直接当てたり、お湯で洗ったりするのは避けてください。リール内部に水が入ったり、グリスが流れ出たりする原因になります。また、洗っただけでラインの劣化がなくなるわけではありません。毛羽立ちなどの傷みはチェックが必要です。
交換時期は「毛羽立ち・色抜け・先端の傷み」で判断する
PEラインの交換時期は、使用回数よりもラインの状態で判断するのが確実です。目安となるサインは、表面の毛羽立ち、マーキングの色抜け、そして先端付近のざらつきです。
理由は、PEラインの劣化は均一には進まないからです。キャストと回収を繰り返す先端側ほど、ガイドや海中の障害物との摩擦を受けて傷みます。一方、スプールの奥に巻かれている部分は、ほとんど使われずにきれいな状態のまま残っています。
使い方の工夫として、先端側が傷んできたら、傷んだ部分を数メートル切り詰めて使います。全体の長さが短くなってきたら、ラインを一度別のスプールに巻き取って前後を入れ替え(裏返し)、使っていなかった奥側を先端にする方法もあります。200m以上巻いておくと、この切り詰めや裏返しの余裕が生まれます。
注意点として、根掛かりを外した後や、大きな魚とやり取りした後は、見た目が問題なくてもラインに負担がかかっています。先端から数メートルを指でなぞって確認し、少しでも引っかかりを感じたら迷わず切ってください。この数メートルを惜しむと、次に掛かった大物を失うことになります。
PEラインは傷んでも見た目の変化が小さく、気づかないまま使い続けてしまいがちです。「毛羽立ち」「色抜け」「指でなぞった時のざらつき」のどれか1つでも感じたら、その部分は切り捨てましょう。ジグ1個の値段を考えれば、数メートルのラインを切る方がずっと安上がりです。
ラインを準備したら、次はロッド選びです。ショアジギングロッドの選び方はこちらで紹介しています。

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ショアジギングのロッド選びは、予算別6本の比較をこちらにまとめています。

まとめ
まずは手持ちのリールのスプールに刻印された糸巻量を確認し、「PE2号が何メートル巻けるか」を調べるところから始めてみてください。そこが分かれば、今日紹介した4製品の中から、自分のリールと釣り場に合う1本が自然と絞り込めます。秋の堤防で、自分で選んだラインから青物の重みが伝わってくる瞬間を楽しんでください。
※価格・ラインナップは2026年10月時点の各メーカー公式サイト・販売店の掲載情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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